NO24/ケンジ発情す

ケンジ1971年昭和46年10月5日(火)

今日の私はどうも欲求不満らしい、何でもいいからという肉体的欲望に駆られて、私の心の中はただ今むしゃくしゃしている。特に、同じ「ひまわり」の予科生昼間部のマツカワというチビタンクと呼ばれている子を見ると、私の欲望はその度を一層増すのである。そのマツカワというのは、とにかくチビタンクのあだ名が示すように、ボイーンで小柄なのだ。特に私の肉感的感情をそそるのは、短いスカートの下からのぞく、ストッキングに包まれた二本のぽっちゃりとした足で、もーなんともいいようもなく魅力のある点だ。そんなもんだから、欲望をそそられているのは私のみに限らず、「ひまわり」の野郎の仲間たちは、それぞれ何か彼女に感じているような気配がうかがえる。とにかく、ああいうのを本当の意味でのグラマーというのではあるまいか。


ヒロト2022年令和4年3月 3日 (木)

桃の節句にこんな話題でいいのでしょうか。

ケンジの悶々、わかるよ。18歳の男子、当たり前だよ。

雄は健康な雌に惹かれて種を残す。人間はそこに理性や感情が絡んでややこしくなるし、面白くなる。だから、小説や音楽が生まれる。あらゆる芸術の根源と言っても過言ではない。

誰の言葉かって?俺のだよー。

偉そうなこと言っても、要するにサカリだよね。繰り返すようだけど、18歳の男子だよ、一番ムフムフする時よ。木の幹の分かれているところを見ても興奮しちゃうんだから。

ぽっちゃりにも弱いよねぇ、自分が書いた小説「昭和ブルー中学編」にも出てくるけど、ぽっちゃり唇にノックアウトよ。詳しくは、是非お読みください。あれ?誰に言ってんだろうね。


ケンジ1971年昭和46年10月30日(土)

今日は一日中雨が降っていたので、裏山で擬斗の練習もできず、ただこたつに足を突っ込んで本を読んだり、台詞の練習をしたり、八畳へ行ってテレビを見たりしていただけで一日が終わってしまった。雨の降る日は何もすることがなくなってしまうのだ。もっとももともと何もしない私にとっては、さほど関係ないかもしれないが。しかし11月の一週目が過ぎれば本科生、今までよりはちったー変化に富んだ生活を送れるだろう。でも本当は、こういうふうな暇な時にもっともっと教養を身に付け、知性を高めておかねばならぬのだろうが。

それはともかく、本科生になり都心の各所をいろいろ尋ね廻るようになれば、ちったー東京都内の地理にも明るくなるだろうし、都心では私の考えているよりも、もっともっとたくさんの面白い催しものが開かれているのだ、ということもわかるだろう。

また反対に、都心の醜い錯乱した貪欲の世界などもあえてするでもなく、私の身の内に入り込んでくることだろう。まぁーそれほど変化もないかもしれないけれど、少なくとも今よりもたくさんの諸関係に出くわすことは確かだ。以上ー。


ヒロト2022年令和4年3月3日(木)

都会の絵の具に染まっていくケンジ、

楽しみでもある。

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