海のテロリスト

ごんちゃん。

第1話 序章

何をする気にもなれない。

気持ち悪いぬるいエアコンの風が微かに当たる。エアコン、止めに行こうか。迷う。

やめた。そんな気力すら残ってないのだから。僕が生きる意味を知りたい。誰か教えて。教えて。教えて。

あ、朝が来た。また1日が始まるのか。

時計を見ると針は4:00をさしている。ずっとネットサーフィンしてた。気づけばオールしてた。目の下にはクマがある。


いっそのこと遅刻してやろっかな。学校に遅刻したって誰も僕のことを見たりしないよな。それどころかきっと影で陰口言われてるんだろうな。

へへっあんな学校さっさと卒業してやる。そしたら僕はもう自由なんだ。


しばらく仮眠をとった。


気がつけばもう8:30。仮眠どころか結構寝てしまったな。

テーブルを見るといつも通りの1枚のメモ用紙。

「蓮へ。エアコンつけっぱなしはダメでしょう。これ、今日のご飯代。それとちゃんと学校行きなさいよ。お義母さんより。愛してる────」



嘘ばっかり。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

海のテロリスト ごんちゃん。 @ren9027

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ