第56話

「ねぇねぇ、私達は無視?」

「…そういやあんたらも誰?」


いや、魔王は分かるけど勇者?

俺、勇者とか聞いたこと無いんだけど…


「私はね!アリスちゃんの母親だよ!」

「そして私がアリスの父親だ!」


「ん????勇者がアリスの母親?」

「そう!私がアリスちゃんの母親なのよ!」


「…つまり勇者と魔王の子供がアリス?」

「その通り!」


「初耳なんですけどぉ!?」


なんでなんでもない事みたいに明かされたんだよ!

クッソ驚くわ!


「…あれ?そもそも何であんたら蘇ったの?」


「ん?それはあなたが危ない世界に行ってたからついてきたらあの…神?が蘇らせてくれたの!」

「私も同じようなものだ」


「へぇ〜、そうなんだ」


じゃあなんで操られ無かったんですかね…?


「所であと数ヶ月後くらいにあの自称神が攻めてくる未来が見えたんだけど対策とかある?」


「未来…?なんで分かるんだ?」

「私は魔眼を持っていてね、簡単な未来予知ができるのさ、この身体になってから魔眼も強くなってるしこの未来はほぼ確実だよ」


「…おっけー、スラ太郎と俺、あとはあんたらであの自称神どもを返り討ちにする作戦がある」

「ほう?」


「…ところで勇者はどっちの聖剣使ってたの?」

「む?ツヴァイヘンダーは私の剣だが…勇者の物になっているのか」


「ってことは勇者さんはロングソードの方を?」

「そうだよっ!」


「…とりあえずスラ太郎連れてきますね」


ーーー


「ふぅ…作戦を発表する!」

「早く教えてくれ!俺は早く戦いたいのだ!」


「まずスラ太郎と元皇帝が右、父母コンビが左から神の軍勢を追い立てて真ん中で俺が全員殺す」

「作戦…?私はこれを作戦と呼ぶ勇気はないが?」


「もー!いいじゃんルイスさん!」

「君が甘すぎるんだよプレザ…」


「元皇帝…?ああ、俺のことか中々に面白い名でよぶじゃないか」

「いや…だってゴブリンエンペラーって長いじゃん?そりゃあ略すよね」


「あー、あとは死体はスラ太郎に喰わせておいてくれ、後で使う」

「…おっと?ヤバい未来が見えたが?」


ハハッ、気の所為だよ、気の所為

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異世界で追放されたから明らかにチートな能力で異世界を楽しみます! 龍百 @ryu_100

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