第3話 残念なイケメンとワケアリな秀才。
俺が、のんびりと学校に向かっていると、クラスメイトにあった。
二人はステータスウインドウを開いて、キャッキャとはしゃいでいる。
「よう、
「マジか! 俺、
「まあまあ、かわりに統率? ってのが「10」もあるじゃないですか」
「だから何につかうんだよ統率って!」
こんな妙なことが起こっているのに、ふたりともやたらとのん気だ。
せっかくなので、俺はふたりのステータスを見た。
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レベル1
知力 3
体力 7
統率 10
魅力 8
ユニークスキル【
★★★★★☆☆☆☆☆
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でも、それをハナにかけないナイスガイだ。
きっと、知力3の脳みそから放たれる、残念な無駄口をたたかなければ、女子の人気もあるだろうに……もったいない。
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レベル1
知力 10
体力 5
統率 3
魅力 7
ユニークスキル【
★★☆☆☆☆☆☆☆☆
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なんで学年一の秀才が、俺みたいな無能野郎と、
そもそも、なんでこんな何の変哲もない偏差値の残念な学校に通っているのかがすごく気になる。なにせ
でも、まあ、俺たちは詮索はしない。「しないほうがいい」って、
俺は、はしゃいでいるふたりに、気になっていることを聞いてみた。
「ところで、最後についている【スキル】ってなんだ?」
「知らね!」
「
「さあ、なんとなく苗字に関連している気がしますね。でも、まあ、僕もわからないです」
「そっか、
「どういたしまして」
「……ん? おいこら
「
「なるほど! さすが知力5!」
「ほめられた気がしねー」
俺たちはいつものように、くだらないことをダベりながら校門をまたいだ。
このとき、俺たちは想像もつかなかった。
この日を境に、世界がめちゃくちゃになるなんて。
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