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ごきげんよう、なんて悲しい展開なんでしょう。
いつもの決め台詞が、こんなに残酷な響きをもってこちらに届くなんて……。
カギ娘さんが、絶望の慟哭を必死になって押さえ込みながらも、真実と愛する彼の犯した罪、何より彼に罪を犯させたその原因に立ち向かう姿は、悲壮ささえも感じさせます。
ムーツィオの社長室でみつけた石像のモデルの名前を見た瞬間、カギ娘さんはこの結末を想像してしまったのかもしれませんね。
そうか、不明戦車の最終話でグレアムさんが昔住んでいたと言う屋敷跡の池に沈む女性の石像、それこそがマリリンさん、ムーツィオのおぞましい犯罪の被害者だったのでしょうね。
船長さんも娘さんだったのか、やはり大切なひとを石像にされた怨みを抱いての反抗だったのでしょう。
それにしても、ムーツィオの犯した罪、行為、それを果たして芸術と呼べるのか。
自分自身が石像にされて、何を思ったのか。読み返せば、確かにパーティの席上では小さめの、台座がない状態だったとありますね。
グレアムさん、きっと世界で一番大切に想っていただろうカギ娘さんとの別離を覚悟してまで犯した罪、その深い悲しみ。
次話で彼の言葉を聞きたい。
作者からの返信
ごきげんよう、ちょっとした悲壮感を受け取っていただけたら……いつものこの言葉を口にした彼女、どんな気持ちだったのでしょうか。絶望の慟哭、確かにそうだったかもしれませんね。
ムーツィオの下劣な趣味が明らかになった回でした。僕の作品に(というよりミステリーに?)よくあることなんですが、人権が踏み躙られるというか……こういう性根の腐ったキャラクター、1人は出てくるんです。
多分、恐怖に怯える奴隷や召使をにやにや見ながら錬金術をかけたんじゃないかなぁ。少なくとも、設定の中のムーツィオはそんな人間です。
目を背けたくなるような下賎なものを芸術と解釈するところにムーツィオの性格の悪さが出ますね。
彼は船長の大切な人、グレアムくんの大切な人を踏み躙りました。当然の報い……なのかな?
グレアムくんは何を語るでしょう。愛する人に罪を暴かれた気持ち、どうか……。
マジかぁぁぁぁぁショック!!
ああ、でも前にグレアム君、石像を見て辛そうな顔してたシーンがあったもんね…その伏線がここか…
作者からの返信
グレアムショック!
色んな方が悲鳴を上げました。
特にりりさんは叫んでたなぁ……