日常(ソフィアの場合)
オルビス湖
エルフの精霊が宿っていることで有名なオルビス湖のとあるスペース。
ここはハルケギニア王国の王族とその関係者でないと立ち入りが許されない場所だ。
「わい〜お父様!お母様!こっちですわ!こっち!」
「シルビ……はしゃいだらダメだ」
青色の髪が印象的なとってもかわいい女の子が水着姿でオルビス湖の浅瀬に入って、大はしゃぎである。するとその姿が気に入らないのか、同じく青色の髪のセクシーな水着姿の女性が止めに入る。
「ははは!楽しい!」
「シルビは王族の一員だ。もっと節度ある行動をだな……」
「ソフィアちゃん、どうせここにいるのは僕たち3人だけだし、今日くらいいいんじゃない?」
「エリック……」
ソフィアは僕の反応を見てはぐぬぬと唇を噛み締める。それから、肩を落として、僕の方へやってきた。
「いつもエリックはシルビの方ばっか……」
頬を少し膨らませる美しい女性。整った顔と引き締まった体とは裏腹に可愛い反応を見せる水着姿の妻に僕は息を漏らした。そして口角をかすかに吊り上げて笑ってみる。
「な!私の惨めな姿を見るのがそんなに楽しいか?」
プンスカと怒るソフィアに僕はさらに笑顔を作る。
「……私はエリックにとってどうでもいい女なのか……」
俯きがちに言うソフィア。
だけど僕は
「やっぱりソフィアちゃんと結婚してよかったな」
「うえっ?」
「最近は忙しくてあまりソフィアちゃんと話す機会がなかったけど、水着姿のソフィアちゃんをみていると、ぎゅっと抱きしめたくなっちゃう」
「ええええエリック!急になにを!」
戸惑う僕のソフィア。
そんな彼女は近づく僕をみて視線を外す。
だけど、
僕を拒まない。
そんな僕のかわいい妻を後ろから抱きしめた。
「ひやっ!」
「ソフィアちゃんは僕のかわいい妻だ」
「……」
「ソフィアちゃんの気持ちを聞かせて。まだ自分を惨めだと思っている?」
「……」
「言うまでぎゅっとする」
「そ、それは……ダメ……」
「(ぎゅう)……」
「エリック!シルビが見ているんだ!」
「(ぎゅう)……」
「ん……もう」
「(ぎゅっ!)」
「っ!わ、私は幸せな女だ」
「うん。素直でよろしい。もっとしてあげる」
「……うん」
僕たちは甘いバックハグを数分間した。最近は日本の政治形態を我が国に取り入れることで忙しかったからソフィアに寂しい思いをさせてしまった。だから、たっぷり可愛がってあげよう!
「ぷあ!疲れた!お父様!お母様!どこ……あ」
シルビは仲良さげな自分の両親を見て、頬を緩める。
「お父様とお母様、仲良しですわ……ふふっ」
追記
アマゾンキンドルにて「暴虐の限りを尽くす最強王国の王の息子に転生した僕が、隣国の姫たちに優しくしたら、結婚を迫られるんだけど……①」と「暴虐の限りを尽くす最強王国の王の息子に転生した僕が、隣国の姫たちに優しくしたら、結婚を迫られるんだけど……②」を発売しております。
一巻あたり250円ですので、ご購入いただければ助かります!
アマゾンに入って上記のタイトルで検索したら出てくるので、よろしくお願いします!
暴虐の限りを尽くす最強王国の王の息子に転生した僕が、隣国の姫たちに優しくしたら、結婚を迫られるんだけど…… なるとし @narutoshi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます