「自分の書き込みが転載されるのが嫌なら、何も書き込むな。ネットで情報を発信することはそういうことだ。という意見について君はどう思う？」

「……何だかよく分からないけど、とりあえずインターネットって怖いところなんだね」

「そうだ。だからネットを使うときは気をつけないといけないんだぞ」

「うん分かった！」

元気良く返事をした美奈子は、早速スマホを操作し始めた。

「あっ！これ面白そうだよ！」

美奈子が指差したのは、最近話題になっているホラーゲームだった。

「へえー……『呪われた館から脱出せよ』か。ちょっとやってみようかな」

「じゃあ一緒にやろうよ！」

「ああいいぞ」

こうして俺は、初めてオンラインゲームをすることになった。

「ねえお兄ちゃん。このゲームってどうやって遊ぶの？」

「まずはこのアプリを開いて……」

「ふんふむ……。あれ？この画面消えないんだけど」

「それはバグだな。一旦閉じて再起動すれば直るはずだ」

「そうなんだ！ありがとうお兄ちゃん！」

…………1時間後。

「あ～疲れたぁ……。全然進まないし、もう無理かも……」

「そう言うなって。俺も協力するからさ」

「う～ん……。しょうがないなぁ。もう少しだけ付き合ってあげるよ」

それから更に2時間後。

「やった！やっとクリアできた！」

「よしっ！これで終わりっと……」

「ふう～……。アプリのレビューでも書こうかな。でも転載されそうだからやめた！」

美奈子はそう言ってスマホを置いた。

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