第23話
双子たちは生まれてすぐに親に捨てられた。母親は浮気性で、父親は毎日そんな母の暴力をふるっていた。正真正銘の毒親たちである。
捨てられた彼女たちは、孤児たちが暮らす教会へと引き取られた。しかし彼女たちは善行という名目のもと、強制労働をさせられた。昼は鉱山で働き、夜は工場で働いた。また、彼女たちは周りになじめず、いつもいじめられていた。そんな時いつもかばってくれたのは、姉のエマだった。エムは心のどこかに責任を感じていた。私がお姉ちゃんを守れたら。彼女は強くなるために働き続けた。そして、ある時彼女たに救いの手が差し伸べられる。リーモが彼女たちを引き取ったのだ。奴隷として、自分の駒として使うために。
しかし、いい意味で彼女たちの強さはリーモの予想を裏切った。あっという間に十二星剣に昇格し、主にも気に入られた。そんな彼女たちをリーモは気に入るはずがなかった。これまでよりも強く当たり続けた。だが、彼女たちは言い返すことができなかった。リーモに恩を感じていたからだった。彼女たちの怒りの気持ちは、どこへとも行くわけではなく、ただ心の中にとどまり続けた。
希望の剣~新たなる世界の創造への架け橋~ @yuushunn
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