第5話 終
「なんで?どうせ
「いいよ。いい子になれなかった
「まあ、それならいいわ。でも少しだけね」
梓は母から離れ、
亜紀の
梓は握りしめていた
亜紀がかすかに笑った気がした。
梓は
「梓、何をしているの?」
梓は瓶の中の液体を勢いよく箱の中の
肉塊は激しく動き、
梓は肉塊に向かって叫んだ。
「お母さんを返して!」
「いや、やめて!いやああ」
母が頭を抱え
よかった。亜紀ちゃん、ちゃんと効いたよ。
心の中でそう言うと、とける肉塊の中で、虚ろな亜紀の目がゆっくりと閉ざされた。
棺の中に肉塊は
梓は箱の中に干からびた蛇とオムライスを皿ごと放りこみ、
「う、ん」
母が起き上がる。
「あ、お母さん」
「あれ?ここどこ?」
「図書館の地下一階。古代のお墓のレプリカを展示してるんだって。私がじっくり見てたらお母さん飽きて寝ちゃったんだよ」
「そうだったの?私何も覚えてないんだけど。 あら?梓、なんで泣いてるの?」
「何でもない」
言葉とは
母は梓を抱きしめようとするが、梓は母を押しのけた。一人泣き続ける梓に、母は困っておろおろとしていた。
「どうしたのよ、梓」
「お母さん、もういいから」
「何?本当にどうしたの?」
「何でもないってば。それより早く帰ろ。今日は私が夕飯作るね」
「え?」
「お風呂も歯磨きも言われなくてもするし、掃除や洗濯も自分でする。私もう中学生だから。お母さんなしでもちゃんとできるから」
母はそれを聞くと
「どうしたの?本当に変よ」
梓は苦笑いする母の背を押し、いつの間にか再び現れた木のドアから、さっさと部屋を出て行った。
ヘビと毒とお母さん Meg @MegMiki34
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