⑦【悔恨:パトリシア】


 まったく……何をやっているのでしょう、あの二人は。こうならない様に忠告したのに、本当、手のかかる“弟達”ですわ。もうちょっと自分の事を考えてくださいませ! 


 ……あ~もう!!


「二人とも正座!!!」


「それで? デーモンの武器みたいなものが身体の中に入ったですって?」


 よりにもよってなんてことをしているのですか。どんな影響が出るかもしれないのに。特にお兄さまはヘタな死に方したらエンドレスで死に続けるのでしょう? 心配しているこちらの身にもなってくださいな。


「ああ、まあいろいろ制限はあるけど、とりあえずはデーモンに対して強力な武器には違いないぞ!」

「そうっス! めちゃくちゃスゴいんスよ、これ!」

「喜んでいるんじゃありません!!」


 ホント、どうしようもなく能天気ですわ……


「まったく……。なんでイギリスはそんなものを作ったのでしょう」

「いや、多分これはイギリスが直接作っていたんじゃないとおもう。施設はローカルズのエヴァンジェル王家の敷地内にあったんだ」

「エヴァンジェル家ですって……?」


 まさか……


「多分……だけどな」


 まさか、あの家が関わっているなんて……。忘れていましたわ。総司を執事に推薦してきたのもエヴァンジェル家でしたわね。何故ローカルズ王家が日本の転生者を推薦してきたのかとか、物心ついたばかりの私には理解する事は出来ませんでしたが……。


 エヴァンジェル家は、その頃から何か企んでいたという事なのでしょうか……



「どうした? パティ」

「なんか、考え込んでいるで?」

「どうしたんスかね……」



 もし、エヴァンジェル家が何かを画策していたとしたら……





 ””という事なのですね……








次回! 第五章【Destiny of the Evil】 -悪の運命- ⑧悔恨:セイラ

私は……なんてとんでもない所に…… (セイラ談)

是非ご覧ください!





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