第二幕閉幕/プロット・ライン・ターン


 色とりどりの大道具、小道具。


 如何に言葉で飾ろうとも。

 如何に踊りで魅せようとも。


 その本質は変わらない。


 死が、痛みが、恐れが、嘆きが、彼らの人間性を剥奪する。

 実に容易く。

 実に静かに。

 それらは全て、世を焦がす戦の炎に捧げられていく。



 黒の駒は損なわれた。

 星の乙女は失われた。


 やがて恐るべき狩人たちが、止まらぬ踊りを生む靴屋が、偽ることをやめた狼が、巡る鼠の回す車輪が、降り積もる雪のような死が、黒き白地図に戦火を広げていく。

 その中でも失われぬ祈りを人間性と呼ぶのか。

 或いは、それを愚かさと呼ぶのか。


 絶命の剣は吹き荒れる。


 ただ祈りprayに従って――――答えanswerの如く。







 ……乙女ゲー成分は、今、ベンチで泣いていた。









Act Ⅱ『黒衣の七人、或いは聖者の行進』――閉幕。




←To be continued...














Next to:Act Ⅲ『狩人狩りの聖者、或いは逆夢』

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