第6話
「そして、幽体離脱して並行世界に飛ばされるとそこはその人の領域下になります。簡単に言うと神になれるのです。その世界の人を生かすも殺すも自由。面白いでしょう?」彼女は笑っている。
「そんなの、非人道的じゃないか!」これはやばいとか言うレベルじゃない。
「ええ、ですが貴方はリアルを求めてここに来たのでしょう?」
そうだ。私の小説にはリアルが足りない。
「だけど、そんなの間違ってるじゃないか」
「殺すことが間違いだというのなら、殺さなければいいのです。それはあなた次第です。リアルが欲しいのでしょう?」
確かに殺さなければいいのかもしれない。
「一回につきいくらかかるんだ。」
「お代は記憶です。半月分の記憶を頂きます。初回は無料となっております。」
「記憶?そんなの何に使うんだ。」
「それは企業秘密です。」
半月分の記憶ならいいか。人道的なものよりもリアルを追求したいという心が勝ってしまった。
私は契約書にサインをし、リアルブレーカーを被った。
少し見てから帰ろう。
だが、そんな思いもなくなってしまうのであった。
リザルト アマテラス @zankizero
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