第6話 防火扉

Iさんの自宅に遊びに行った時に聞いた話。


数年前Iさんは友人とその家族数人で1泊2日のキャンプに行ったという。

昼ご飯はみんなでキャンプ場のバーベキューを楽しみ、その後はそれぞれの時間を楽しんでいた。


Iさんがキャンプ場を散策していると、友人の5歳の息子Rくんが1人で管理棟の中に走って行くのが見えた。

Iさんは心配になり、Rくんのあとを付いて行った。

すると、Rくんは管理棟の1階の階段横に設置されている防火扉の前で、ジッと立っている。

IさんはRくんに近付き、「どうしたの?」と声をかけてみると、Rくんは防火扉を指差して「ここから声がする」と言う。

もちろん防火扉は閉じているため、紙1枚くらいの隙間しかない。

IさんはRくんを連れて管理棟を出て、友人のところに戻るときに、防火扉から聞こえた声がどんなものだったかRくんに聞いた。

Rくんが言うには、自分と同じくらいの男の子の声で「あつい、あつい」という声だったそうだ。

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人から聞いた怪談・奇談 jo @mrmistake

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