その他

『解説』

以下に続く話は本編のネタバレを多く含みます。本編を全て読んだ後に閲覧することを推奨致します。



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【制作の経緯】

『ウィルヴェンデッタ』は初めてまともに作った創作作品の『トリムルティの宝』のifルートとして作りました。キャラクター自体はウィルヴェルデッタの方が先に出来ていたのですが、しっかりと創作活動に身を置くようになって始めたのはトリムルティの方でした。

昔、ルナというキャラクターを主人公に復讐劇を描く、なんて設定の創作があったなと数年前に思い返し、そしてそのままにしておくのは勿体ないと本編を2022年11月から開始しました。もう最初のプロローグを書いていた時点で、シュウの正体や目的、そして最後にヴィーナスとどんな会話を交わすかなどが決まっていたので、そこまで着地するためのストーリーでした。



【ベースとなる世界観の解説】

今回解説するにあたって説明しておきたいのは『トリムルティの宝』という創作の世界です。

ウィルヴェルデッタとは違い魔法が存在し、主人公は神の暇つぶしによって選ばれた『運命に選ばれし王』という特殊な王様でした。驚異的な戦闘能力を持ち、特別な能力で『従者』と呼ばれる下僕を召喚でき、国を治めていました。運命に選ばれし王やその従者は不死ではありませんが寿命はなく、長く生きることができます。主人公のレナータが、八人の従者と、そして同じく運命に選ばれし王である他の王二人と敵と戦ったり平和に過ごしたりするストーリーです。



【真相の解説】

シュウが作中で説明したように、ウィルヴェンデッタの世界には昔魔法などが存在する非科学的な世界でした。しかし神が深い眠りについたことで歯車が狂い、徐々に化学が発展するようになりました。そのせいで、魔力を体内に宿すものは弱体化したり体内の魔力が消失していき、今の人類に近い存在であった人間種以外の種族がほぼ絶えてしまいます。その、元々あった魔法が存在する世界で暮らしていたのが、シュウやヴィーナス、赤毛の女性です。

ただ、今回の主人公はルナであるため、わざとあまり深く語らないようにしました。そのせいで分かりにくいところがあるかもしれないので、解説していきます。



『シュウについて』

シュウは元々エンド・ストーリアという名で、レナータに仕える八人の従者の内のひとりでした。その中でもレナータと結ばれ恋仲となり、彼女を守ってきた人物です。

レナータはあることをきっかけに、エンドのミスでオルヴァイス(当時はまだ組織ではなかった)へ捕らえられてしまいます。それを救うためにまだ相手に顔の割れていなかったエンドがシュウと名を変えオルヴァイスへ潜入し、そして深くまで入り込み『使者』の称号を貰い、レナータを救うチャンスを待っていました。しかし、シュウ=エンドというのが組織に気づかれてしまい、潜入失敗。一度逃げて、次のチャンスを待つことにしました。そこで出会ったのがユウゴです。

ユウゴの事情を知ったシュウは、数年の間行動を共にし、ユウゴにオルヴァイスの研究施設に向かう道を作ってもらおうと考えていました。しかし、彼一人では力不足だと感じ、早めに協力者を増やそうと考えていました。そしてその協力者として選んだのが、ルナです。潜入していた時にヴィーナスには『キー』が必要だと知っていました。それがルナであるとレアートから聞いていたシュウは、組織より先に手に入れることに成功。そして、ルナやユウゴ共に施設を目指すために、過去を探らないという条件の元、協力して来ました。



『赤毛の女性について』

赤毛の女性は元々ファクティアという名の男性でした。ファクティアはレナータ達を殺すための生物兵器として生まれ、相手の魔力を直接感じられればその相手に擬態できる能力を持っています。ファクティアはレナータを殺す存在でありながら、彼女に仕える従者の一人であるアルマという女性に恋をしてしまいました。そのため彼女と添い遂げるためにレナータの味方となり、そしてオルヴァイスとの戦いにも参加していました。

しかし、戦いの間でアルマが死亡してしまい、最後に受け取った魔力を元にファクティアはアルマに擬態して愛する彼女の姿を残すことにしました。愛する人を失ったショックで戦うこともやめてしまい、長い間ただただ戦いを見守っていましたが、ルナの出現により、その生活に変化が現れます。ルナならシュウの手助けをして全てを終わらせることができる、そう感じてルナの手助けをすることを決めました。

シュウとは特に中が良かった訳では無いので会いたいという気持ちはなく、ただルナにちょっかいをかける形で助力していた存在です。シュウは仲間であったアルマに縋り続ける彼を見て哀れんでいたので、初めてファクティアを見たとルナが言った時も無視して構わないと言いました。味方ではありましたが別にお互い好きでも嫌いでもない、シュウと赤毛の女性はそんな感じの二人です。


『ヴィーナスについて』

ヴィーナスは元々レナータという名の双剣使いの王様でした。長い間仲間と戦ってきましたが、シュウの戦略ミスで敵地に一人残され捕らえられてしまいます。元々ウィルデバイスは研究段階で完全なものではありませんが、レナータの力を使いより理想通りの兵器となりました。そのせいで戦況は悪化し、生き残りは彼女自身とシュウ、そして赤毛の女性だけとなってしまいました。レナータは強大な魔力のタンクとしてウィルデバイスへ能力の付与、そして全てのデバイスへ魔力を送る存在として改造されました。そのせいで突然変異し巨大な姿へなってしまい、しかし、オルヴァイスに抵抗するためせめてもと眠りにつき自身の能力を最大まで使わせないようにしました。しかしオルヴァイスはそれを逆手に取り制御システムを作り、『キー』がそばにいなければ自我が持てない状況にしてしまいます。

レナータとルナは魂の存在が近いため、相手を身近に感じることができ、そのため何度か言葉を念力で伝えて助力してきました。シュウの思惑を知っていたので、最終的に彼と死ぬつもりでルナの手助けをし、そして最期を迎えます。


【裏話】

初めて絶無と戦った時から、幹部の容姿や何故オルヴァイスに所属したか、そして戦う順番やどの意志がデバイスとリンクしているかなどが決まっていました。


絶無(ゼツム)/ゴウ・シェバニア

・大剣のデバイス使い

・読み込まれた意志は『無関心』

・黒髪、灰色の目

・硬い話し方で、人に興味が無い。

・ボスに与えられた任務を淡々とこなす

・自身の感情を動かせるほどの何かを求めてオルヴァイスに所属した。


姫神(ヒメガミ)/ヒメカ・クインル

・大鎌のデバイス使い。

・読み込まれた意志は『自尊心』

・桃色の髪にライムグリーンの瞳

・お嬢様口調で常に偉そう

・親から自立して好きな生活をするためにオルヴァイスに所属した。


撃砕(ゲキサイ)/アラシ・オウエイ

・ナックルのデバイス使い

・読み込まれた意志は『競走心』

・金髪にグリーンの瞳

・豪快ですぐに戦いを仕掛けてくる。うるさい。

・ボクシングで優勝するために力が必要で、それを得るためにオルヴァイスに所属した。


夢想(ムソウ)/リリア・ユメード

・蛇腹剣のデバイス使い。

・読み込まれた意志は『好奇心』

・赤髪に、赤と紫のオッドアイ。

・好奇心旺盛でなんにでも興味をもつ。ハキハキと喋り社交性が高い。

・弟の不治の病を治すためにオルヴァイスに所属した。


寄生(キセイ)/ライラ・ユメード

・ライフルのデバイス使い。

・読み込まれた意志は『依存心』

・赤髪に、赤と紫のオッドアイ。

・コミ障で人前では上手く喋れない。アリアが居ないと落ち着かずに震えてしまう。

・病を治すためにアリアに連れられてオルヴァイスに所属した。


切望(セツボウ)/ リクト・トラセム

・弓のデバイス使い。

・読み込まれた意志は『嫉妬心』

・金髪に青色のグラデ髪、ピンクの瞳。

・ユウゴとは正反対の真面目な性格。

・兄を超えるためにオルヴァイスに所属した。


絶無、夢想、寄生のフルネームは本編では明かされないので一応こんな感じでした。舞台はアメリカと日本を混ぜたような場所だとイメージしているので、登場人物は和名と英名が混ざったような名前をしています。


ちなみにシュウは本来の名前がエンドなので、エンド→終わり→終→シュウとなってます。本人が適当に考えて、この名前で潜入して偽名として今まで使ってました。


ウィルヴェンデッタの登場人物は大体キャラクターシートがあってビジュアルは全員Xの方で公開しているため、興味があれば #ウィルヴェンデッタ で調べてみてください。イラストなどもあります。


元々絵描きなので小説はそのキャラクターをより知って貰いたいと書いています。なので拙い文章ながらも読んでくれた方には感謝しております。ここまでお付き合い下さりありがとうございました。

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ウィルヴェンデッタ アクア @akua_yuu

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