第24話「人参」
娘「お尻に
父「俺は治ったけど、あまり人には言えないやり方だった……」
娘「どうやったの?」
父「そうだな、まず、順を追って話そうか、どうせ暇だしな」
娘「話しが長くなるの?」
父「話すとけっこうあるかな?」
娘「そう。それじゃ、ちょっとトイレに言ってくるね」
トイレから戻った冬子。
娘「ついでに、もらった”どら焼き“も持って来たよ」
父「どら焼きか、いいね。俺もトイレに行ってくる」
トイレから戻る勘蔵。
娘「コーヒー、入れといたよ」
父「すまんな、お前も気が利くようになったな……嫁に行ったら淋しくなるな」
娘「じゃあ、居ようか?」
父「それも困る。早いとこ結婚して子供を作ってくれ」
娘「あんまり結婚する気にならないんだよね」
父「最近は結婚が遅くなったが、織田信長の時代は女性は15〜16歳くらいで結婚するのが多かったようだぞ」
娘「今は寿命も伸びたから、30歳くらいで初めての出産なんてのも珍しくないわよ」
父「ピラミッドを作ったエジプト人は、平均寿命は35歳だったらしいぞ」
娘「そんなに短いの? ミイラ作るの大変だね」
父「ミイラは身分の高い人だけだろう、一般人は砂に埋めたんじゃないか?」
娘「そうなの? やだな、ミイラになって来世で復活したいな」
父「来世か……あるのかな? まず、100年お尻を使えるように考えよう」
娘「100年か、まだけっこうあるね」
父「あるといえば、あるが、ナオちゃんは健康に気をつけて、毎朝納豆を食べていたのに亡くなってしまった……」
娘「納豆は、やっぱり健康にいいの?」
父「いいんじゃないかな? 俺は食べ物には詳しくないけど、なるべく発酵食品は食べるようにしている」
娘「発酵食品は便秘にもいいの?」
父「いいと思うよ、キムチとかけっこう食べるだろう。それと、これ! あんこも便秘にいいらしいんだ」
勘蔵は、冬子の持ってきた”どら焼き“を食べながら言う。
娘「あんこって、
父「そう、小豆。昔からあんこを大切にしているのは美味しいのと、体にもいいからじゃないかな? 利尿作用もあるし」
娘「あたしも、あんこは好きだけど、何気なく食べてた。お父さんは他に何か食べてるの?」
冬子も“どら焼き”を食べながら言う。
父「何って、同じ物食べてるじゃないか」
娘「そうだけど、お父さんは意味を知ってるんでしょう」
父「俺は、便秘にならないように食べてるのは、キムチ、納豆、舞茸、長いも、キュウイ、アマニ油くらいかな、あとは発酵食品と乳酸菌飲料だな。野菜は葉物をいっぱい食べると便の量が増えて出しやすくなるぞ。それと、揚げ物も適度に食べるようにしている。油で便のすべりが良くなるんだ。食べ過ぎはよくないがな……」
娘「そうだね、家の食事にキムチと舞茸は多いよね、やっぱり意味があったんだ」
父「
娘「意味があったの? 色どりかと思ってた」
父「人参ってがんになった人が、よくジュースにして飲むんだよ」
娘「うん、人参ジュースはよく聞く」
父「人参にはビタミンAが多いんだ、うなぎにも多いけど値段が高過ぎる」
娘「ビタミンAは何にいいの、がんを治すの?」
父「ビタミンAは消化管を治すのにいいらしい」
娘「消化管って言ったら胃腸かな?」
父「口から胃腸までの
娘「腸とかも早いって言うね」
父「早く入れ替わるには材料が必要だ、そこでビタミンAが必要になるらしい。詳しくは知らないけどね」
娘「それで人参?! 人参が嫌いな子供はどうするの?」
父「俺が小学生の時に学校でカンユってお菓子みたいな物をくれたんだ、それを毎日食べてた」
娘「カンユ? 肝油かな?」
父「そう、サメの肝臓だろ、これがビタミンAが多いんだ、俺は今でもカンユを食べてるんだぞ」
娘「サプリメントで食べてるね、ビタミンAが足りないとどうなるの?」
父「がんになりやすくなるだろうな」
娘「がんってビタミン不足でなるの?」
父「そうとは言えないけど、消化器に関してはビタミンAが予防になるようだ。俺が、お尻が痛くなった時、なぜか鼻血も出るようになった」
娘「鼻血もビタミンAが関係するの?」
父「詳しくはわからないが、鼻の中もお尻も粘膜じゃないか、共通して弱くなったのかもしれない」
娘「ひょっとして胃腸からの出血もあったりして……」
父「あるかもしれないな、だから健康診断であれに血液がないか調べるだろう」
娘「あ〜〜っ、あれね……」
父「それから食べ物では、大豆を意識して食べている」
娘「それは、どういう意味で?」
父「良く寝れるように、睡眠は寝ている間に体を治してくれるので睡眠不足だと体が不調になっていく、がん細胞も寝てる間に免疫がやっつけてくれるんだぞ」
娘「寝るだけでがんの予防になるの、大豆を食べれば寝れるようになるの?」
父「納豆や味噌汁をちゃんと取っていると夜に眠たくなるホルモンが出てくれるそうだ」
娘「大豆ね……お父さん言いたいんでしょう、聞いてあげるよ」
父「そうか……大豆はだいずだ!……だいじだ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます