俺は再び歩き出す

 俺と紗代は色々とあったけれど、結局、再び恋人関係になることが出来た。以前と違うのは、今度は周りに隠さずに、堂々としているところ。

 

 もちろんそんなことをしていれば、男子生徒から嫉妬の目を向けられる毎日を過ごすこととなってしまったのだが。


 他にも、美喜多さんからの言葉の毒気が以前よりも多くなったし、冴島は変な気の遣い方をしてくるし、茉莉さんと話してると紗代に嫉妬されるしと───周りに隠してたのは正解だったんだなぁと感じさせてくれる毎日を過ごしている。


 まぁ、でも、紗代とまた付き合ったことを後悔した日は一度もない。


 だって、これは俺が望んでいた日常だから。


 紗代と一緒に、友達と一緒に────毎日楽しく過ごす毎日......それを俺はずっと望んでいたんだ。


 ホテルから出て来た紗代を目撃したあの日、に止まってしまった俺の脚をみんなが動かしてくれたんだ。 


 信じることしか出来ない俺の背中を、雪が押してくれて、美野里さんがきっかけをくれて、 美喜多さんや、冴島や、茉莉さんが......みんなが支えてくれた。


 みんなのおかげで今、俺の手には幸せがあるんだ。


「私の言葉なんて信用できないかもしれない......それでも、言うね。私は紅貴くんとずっと一緒に居たい!」

「信じるよ、紗代の言葉なら信じたいんだ。だから、俺からも、お願いだ。ずっと、一緒にいてくれ!」


 これからも歩んでいくんだ。この長い道のりを、紗代と……みんなと!!




 

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裏切られた俺は再び歩き出す @mutukigata

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