第5話 僕なりの親孝行
息をしていたさっきと、息が止まった今、母さんの顔は何ら変わりなく、ずっと見慣れて来た寝顔のままだった。
でも、さっきまでとは違い、本物の永遠の眠りに落ちたんだ。
「おやすみなさい、母さん」
僕は、交通事故により母さんへの親孝行が出来なくなったと悲観していたけど、これが、母さんの生前の唯一の親孝行となったと確信している。
こんな形でしか出来なくて......こんなのは、お母さんがずっと望んでいたような親孝行じゃないけど、ごめんなさい。
これからは、僕は、お母さんが望んでいたような人間を目指して頑張って生きて行く事にするよ!
生きているうちに、そう出来ていたら良かったけど......
だけど、今からだって、別に時効では無いよね?
天国から、僕がひとつずつ達成出来て行く様子を見守っていてね、母さん。
【 完 】
最初で最後の親孝行 ゆりえる @yurieru
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