第11話

「あ!来音!灯と話してたんだ!」

「まぁ、一応俺弟だし?」

「え?」

「あ、え?もしかして来音と私双子なの知らなかった?」

「え?…」

俺はとてもびっくりした。

「似てないじゃん!」

「そりゃ二卵性だもんそんなに似てはないよね」

「え?!まじか?…」

「うん、一卵性で男女の双子なんてめちゃくちゃ確率低いからね」

「そうなんだ…、てかなんで苗字違うの?」

「生まれてすぐ親が別居し始めちゃってさ」

「まじかよ…」

「びっくりした?」

「めっちゃ!」

俺は初めてこんなに驚いた。

「じゃあ今日お母さんいないしうちくる?」

「いく!なんでいないの?」

「久しぶりにお父さんのとこ行くって」

「へー、どう転ぶんだろうね」

「だねー、じゃあばいばい!奏!」

そう言いみんなで手をふって家へ向かった。 
















「ほんとに久しぶりだね」

「だな」

「何年ぶり?」

「中3くらいからあってないもんね」

「確かに」

「こうやって歩いたのもあれが最後だったもんね」

「あー、確かに」



あれは中学3年生の卒業式のこと。

「お母さんからメール来た」

来音はお父さんと行くから早く帰ってきて

「だって、」

「いくんだ、俺、」

「だね…」

「俺さ、高校行かない予定だから、」

「そっか、絵描くの?」

「うん、」

「じゃあ仕方ないね」



「あのあと2人とも一切話さなかったからね」

「たしかにねw」

「www」

久しぶりに来音と話したのはとても楽しかった。


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美少女と俺 尊(みこと) @mikorintan

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