サンタクロース
みふい
サンタクロース
「……キツすぎる」
一人サンタクロースは呟いた。
不死身とはいえもう老いた身。もうひと頑張りしようとするが、体が言うことを聞いてくれない。
プレゼントを作り続けてくれる小人も老いて大量のプレゼントを作ることが出来なくなっていた。そりの動力となるトナカイも力が無くなってきており、世界中の夜空を駆け巡ることが出来そうにない。
更には年々増加し続ける人口。
サンタクロースが家に入るための煙突も街から無くなっていった。
「……どうすればよいのだ」
サンタクロースは肉体的にも精神的にも限界を迎えていた。
これでは世界中の子供たちにプレゼントをあげることが出来ない。毎年楽しみに待ってくれている純粋な子供たちの笑顔を見ることが出来ない。
一人サンタクロースは考えた。
「ルールを変えよう」
そこでサンタクロースは催眠術を世界中の人々にかけることにした。
『サンタクロースは伝説上の生き物で、本当は大人がプレゼントを用意している』と。
サンタクロース みふい @oxo__oxo
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