魅力的なキャラクターたちが織りなす、心躍る群像劇

架空の大陸を舞台に様々な国や部族が争い、時には協力関係を結びながら統一に向けて徐々に動いていく様を描く、十八年にも及ぶ戦記ものです。
物語序盤はレファールという若者が中心となって進んでいきますが、途中からは他のキャラクターたちが中心に描かれたりと、世界に広がりが生まれていきます。

さぞ登場人物が多いだろうと、把握できるのか当初は不安に思いましたが、全くの杞憂でした。それぞれの人物像をうまく印象付けてくれるので、自然と記憶に残るのです。読み進めていくうちに愛着が湧いてきてしまうキャラクターがたくさん! 彼らがどうなっていくのかが、気になって仕方ありません。

国家間のやり取りや巡らせる策略によって少し先の予想が覆されることもあり、気が抜けません。ミベルサはどうなっていくのだろう、そこに居る彼らの生き様を最後まで見届けたい、そんな思いにさせられる物語です。

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