第46話 学校給食
私が小学生の時、我が家の台所の壁には給食の献立のプリントが貼ってありました。教室の後ろの掃除道具入れの横にも貼ってあったので、私は毎日そのどちらかを見て献立をチェックしていました。
パン、マーガリン、牛乳、カレーシチュー、ちくわの磯辺揚げ、冷凍みかん……。
皆さんはどんなメニューがお好きでしたか?きっと地域によって内容は違うと思います。私の学校の給食メニューで大人気のおかず第一位は、スパゲティミートソースかけ。その日はソフト麺がついていて、パンがありませんでした。カレーシチューや焼きそばも人気です。ご飯給食が出始めたのは、私が卒業してからのことでしたが、実験的に一度だけ雑炊が出たことがあります。
パンは細長いパンで、月に一回は揚げパンでした。食の細い子はよくパンを残していましたが、私はいつも完食です。冬になると、ストーブでパンを焼くので、教室はパンの焼けるいい匂いで満たされていました。
マーガリンの日がほとんどでしたが、私はあまり好きではなかったので、いちごジャムやマーマレードの日はとってもうれしかったです。揚げパンの日は必ずチョコレートスプレットでした。学校でチョコクリームが食べられるのは何とも言えない幸せで、私は揚げパンを心待ちにしていました。
副菜は、鯨の竜田揚げとかキャベツを煮たものとかでしたが、インパクトの強いものはないので、あまり思い出せません。鯨を食べていたんですよね〜。魚屋さんに行くと、赤い血に染まった(?)鯨の肉がバットにのっていたような薄い記憶があります。
デザートは果物が多かったと思うのですが、フルーツポンチや、ごく稀にゼリーのようなものが出てくると、みんな大喜び! ひな祭りみたいな行事の時はちょっといいものが出ていたように思います。節分は豆菓子で、これを食べる時、年の数の豆にカウントするべきか悩みました。
牛乳は、私の学校は三角のパックでした。飲み終わった後は潰して平たくするのですが、男子が床の上に置いたパックを机の上からダイブして割っていたとか、大きな音を立てて割るのを競っていたという友人もいました。中身が残っていたら悲惨ですが、小学生というのはなんでも遊びに変えてしまう天才だと思います。
食器はアルマイトで、おかず用の大きい器、副菜やフルーツポンチ用の小さい器、パンのお皿、お茶用の器もあったような気がします。スプーンは先割れスプーンで、ユリゲラーを真似てスプーンを曲げてまた元にもどしたような2回曲がったものが混じっていました。給食当番で食器係になると、スプーンが入った小型のカゴと45人分の食器が入った大きいカゴがとっても重くて、バネのようなグルグルの持ち手が手に食い込みました。
給食当番は下の学年はエプロンに帽子、マスクでしたが、高学年になると帽子が三角巾になり、ちょっと大人の気分です。
土曜日は給食なしで、4時間目が終わった時の開放感は半端なく、ここまでの開放感が味わえることは、今の生活ではなかなかありませんね。給食当番はエプロンの入った袋を家に持って帰って洗濯してもらったら、月曜日の朝は壁に並んだフックにかけて、次の週の人にバトンタッチです。当時のエプロンは木綿でアイロンをかけないとシワシワだし、時に糊をパリッパリにかけているお母さんがいらっしゃって、袖を通すのにゴワッとなるけど、それもまた気持ちよかった記憶があります。
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今回も関連の画像を近況ノートに載せております。
https://kakuyomu.jp/users/sumire_130/news/16817330654953286154
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