第7話 そして、平和に……
僕は袈裟袋に収納していたフェロモンを解放した。魔王直属軍の兵士の大半は女性だったようで、「ハウッ!!」の大合唱が響いた。
そして、残った凡そ15万の男性兵士はその場にガックリと膝をついて項垂れた。
僕はお経をその男性魔族に向かって唱えた。
「シユタリグシユマリソワカ」
15万の男性魔族は光の粒になった。そして自動収集を開始する袈裟袋。因みに僕の頭には
『錬度が28,000に上がりました』
と聞こえていた。
そんな中、一人だけ気丈にも気絶するのを堪えて僕を睨む女性魔族がいた。
「よもや人族に貴様のような男がいるとはな。だが、私も魔王と呼ばれる意地がある。その意地を砕かぬ限り、貴様の勝ちではない!!」
最後まで聞いて上げてから僕はお経を唱えた。
「オンアビラウンケンバザラサトバン」
「クヒィーー! 貴方に生涯を捧げますーー!」
魔王はある部分から体液を噴出させて逝った。そして、気絶していた35万の女性魔族も気絶しながらビクンビクンしていた。
それからどうなったかと言うと、村にいた既婚女性は防塞都市に送り届けた。そして、ロードレスト国王にマイヤさんからの手紙を託した。
村には今や結界が張られ、人が入って来れない様になっている。
そして、魔族の強大な魔力で町が出来て、一際大きなお城が建った。ソコに、マイヤさんと、魔王だったマオさんと結婚した僕は住んでいる。そして、一晩に自分の妻二人だけじゃなく、交代でやって来る町人10人も相手して充実した日々を送っている。
僕は思った。仏様は僕を現世の極楽浄土に導いて下さったと。
そうして、僧侶光雲は生涯を幸せに暮らし、35,000歳まで生きた。
観音菩薩とお茶タイムを楽しんでいた地蔵菩薩は、ハッとして自分の世界(星)を覗いてみた。お茶タイム1分で世界が1年進むのを忘れていた地蔵菩薩は既に45分経っている事に慌てるが、世界が滅びた感じがないから、安心して見た。
そして、思った……
どうしてこうなったんだろう……?
その後、他の仏達から散々責められて五万年ほど落ち込む地蔵菩薩だったとさ。
おあとがよろしくないようで……
お経だけで不死者も魔族も魔物も昇天するのだが? そして何故か女人は性天するのだが? しょうわな人 @Chou03
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます