平等のお菓子

大山 たろう

平等のお菓子

 母は毎日、子に菓子を与えていた。


 働き者の長男、勉強に勤しむ次男、何もしない三男に、それぞれ平等に分け与えていた。




 ある日、母は三人に菓子を与えた。


 すると、長男と次男は文句を言った。


 母は菓子の与え方を考えた。




 次の日、母は三人に菓子を与えた。


 すると、次男と三男は文句を言った。


 母は菓子の与え方を考えた。




 次の日、母は三人に菓子を与えた。


 すると、長男と三男は文句を言った。


 母は菓子の与え方を考えた。




 次の日、母は三人に菓子を与えなかった。


 すると、三人は文句を言った。


 母は、菓子を与えることをやめた。

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平等のお菓子 大山 たろう @Ooyamataro

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