応援コメント

第82話 母と子2:ウルゲンチのテルケン・カトン2」への応援コメント

  • なるほど、テルケンは全面的な退却姿勢なんですね。少し意外でした。

    作者からの返信

      コメントありがとうございます。
     
     かつて南(今のアフガン当たり)のグール国がウルゲンチに攻めて来たときは、陣頭に立って応戦したテルケンも、今回は逃げました。それだけ、モンゴル軍が数で圧倒していたとみることもできます。

     ただ、カンクリ勢というのは、もともと遊牧勢です。なので、逃げるという選択肢は、日本人が感じるほど悪い訳ではありません。日本であれば、籠城してその地を保てば、来年も田の実りを得ることはできます。ただ、遊牧勢の場合、その地を保っても、軍馬や家畜を奪われては、それまでです。城内にて保てる軍馬はそれほど多くないと想われます。

     ここら辺、その歴史に生きた各々がどう考え、どう選択したかを考えるのは、とても面白いですね。それが歴史小説の醍醐味だとも想います。

  • テルケン・カトン、前話で堂々たる女帝のような風格があり、そんな彼女の待つウルゲンチでチンギスの息子達と戦う展開なのかなとワクワクしていたのですが…彼女もスルターンと同じく逃げる道を選んだのですね。
    強い女性かと思っていたので、苦労人のフマルさん同様少々ガッカリし…スルターンとは似た者親子だから同族嫌悪みたいな感じで仲が悪いのかな?と想像しました。

    そしてニザーム・アル・ムルク、久々の登場で懐かしいです!
    スルターンの元からお目付け役もままならぬ感じで逃げ帰った印象がありましたが、罰せられたり呆れられたりもせぬまま重宝されている様子を見て、本当にお気に入りなんだなと…今回の話でそれを目の当たりにして笑ってしまいました。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。

     ここら辺は史実なので。16~17年前、グール朝のムイッズ・ウッディーンが、スルターン・ムハンマドの遠征中の留守を突いてウルゲンチを攻囲したときは、テルケンが指揮して、スルターンの帰還まで持ちこたえたりしたのですが。今回は逃げてしまいましたね。モンゴル軍が大軍であったことと、すぐ帰ると想われていたゆえ、と想います。

     テルケンとスルターンの対立は、政治的な権力争いですね。この時のホラズムは2人の共同統治のごときものです。もともと、トルコ・モンゴル系は女性の政治権力が強いことに加えて、カンクリ勢がテルケンの後ろ盾となっています。互いに邪魔に想うも、互いに必要ともしているという、ややこしい関係です。