夕刻のアイスクリーム
フジミツタスク
夕刻のアイスクリーム
最後の直線に差し掛かり、無我夢中で先を目指す。トラックのタータンを交互に蹴り上げる両脚は、まるで自分のものじゃないみたいだった。体に鞭を打ち更に速く前へ進もうと、少し前を走る背中を見据える。
それから二十秒も経たないうちに、到着地点のゴールを走り抜ける。結局目の前の選手を抜かせなかった私は、二着だった。元々二番手でアンカーとしてバトンを受け取って差を縮めたものの、一位を奪うまでには至らなかった。
しばらくトラック上で立ち止まり、肩で息継ぎをする。空を見上げると真夏に相応しい、青白く輝いている太陽がジリジリと私の肌を焼く。最後まで全力を出して走り切った心地よさと、期待に応えられなかった悔しさとが入り混じって、汗になり頬を伝う。
この四○○メートルのリレーで、私たちの最後の夏は終わった。
トラックの外へフラフラ歩いてクールダウンをしていると、私たちの前を走って一位を獲った四人が芝生に集まっていた。笑顔だったり泣き顔だったり、それぞれが違う表情を浮かべていたけれど、一貫して楽しそうな様子だった。彼女たちは一位を獲ったことで、この後も先の大会へ進める。
そんな他のチームの様子を横目に歩いていると、後ろから肩を叩かれた。
「おつかれ、
名前を呼ばれて振り向くと、アンカーの私へバトンを渡した
「うん、お疲れ様」
続けて何か言おうとしたけれど、上手く言葉が出てこなかった。二位で負けてしまったことに対して私が口火を切るのも、違う気がしていた。同じ気持ちを多少なりとも共有していたのか、朋絵と恵子も私と目があった途端、少しだけ俯いてしまう。
「いやー、惜しかったよね。あたしが一位ぶっち切りでバトン渡してれば、涼葉も走りやすかっただろうに」
重くなりかけていた空気を、冗談混じりに笑いながら亜希が一蹴する。その言葉につられて、朋絵がクスクスと笑みをこぼす。
「そうだよねー、亜希がもっと本気で走ってれば余裕で一位だったもんね」
「あれ以上本気で走ったら絶対躓いて転んでたわ」
軽快に話す亜希も、それを見て微笑んでいる朋絵も恵子も、目尻が少し赤くなっていた。気づかないふりをして私は三人の顔を眺めながらポツリと答える。
「ううん。最後に私がもっと頑張ってれば勝てたかもしれなかったよ。ごめんね」
半分くらい、心にもなかった言葉だったかもしれない。あれ以上の力を発揮出来たか自分でも分からないし、勝てたかも分からない。結果についての『たられば』なんて、いくらでも思いつく。
でも、彼女たちの頬の涙の跡を見て、私は三人に謝りたくなってしまった。
「涼葉のせいなわけないでしょ。勿論、朋絵も恵子も悪くない」
先程とは打って変わって、声のトーンを落として亜希が呟く。彼女の声には何か芯があって、よく通る。
「誰かのせいとかじゃなくてさ。一位じゃなかったけど、私たちの全力が結果に残ったんだからもっと喜ぼうよ。今日ぐらい良いじゃん」
苦笑して空を見上げながら、独り言みたいに亜希が呟く。私たちのチームは、いつも彼女の前向きな言動に支えられていた。
「さっきまで大泣きしてた人が言うと、説得力が違うね」
「そういうことは黙ってるものでしょうが」
茶々を入れる朋絵に、ばつの悪そうな態度を取る亜希。二人の微笑ましい様子を見守っていると、おそるおそる恵子が私の肩を叩く。
「
私だけに限らず、恵子は皆んなのことを苗字で呼ぶ。距離の詰め方が分からない、とよく言っているが、私は特に気にしていない。確かに恵子は引っ込み思案なところが多いけれど、適正な距離感で人を慮られるのは彼女の美点だと思っている。
「水戸さん、いつも大会が終わった後に喜んだり悔しがったりって、あまり表に出さないから。少し心配だったの」
長い前髪が、俯いた恵子の表情を隠す。恵子の少し震えた声を聞いた私は、本当に優しくて良い子なんだな、と改めて思った。
その純粋な言葉と優しさが、尖った針みたいに私の心へ深く突き刺さる。
「───ううん。私は大丈夫だよ」
その針が刺さった場所から想いが滲み出ることもなく、軽く微笑んで応える。何の感情も乱していない、いつもの私だった。
私の態度を素直に受け取ってくれた恵子は、ホッと肩を撫で下ろして困り顔で微笑む。自分の感情なんて大して気に留めていなかったけど、彼女の悲しむ様子は何となく見たくなかった。
ふと視線を感じて真横を見やると、亜希と目があった。彼女は何か言おうとしたが口をつぐんでしまい、私から視線を逸らした。言いたいことははっきり言うのが亜希だと思っていたので、少し意外だった。
「あー、皆んな待ってるだろうし、とりあえずテントまで戻ろっか」
朋絵と恵子を促すみたいに、亜希は後ろから二人の背中を叩いた。結構痛かったんだけど、と文句をこぼす朋絵と、苦笑している恵子が先に前を歩いて行く。二人の後をついて行こうと、ゆっくり歩き始めたところで振り返った亜希とまた目が合う。
「亜希、さっき私に何か言おうとしてた?」
今度は目を逸らされる前に聞かないと、と思わず私は気になっていたことを口にする。
「んー、いや。後にしよっかな。今日も帰りに寄って行くでしょ?」
話を逸らしながら、お互いに意味を分かっている前提で、苦笑いを浮かべながら亜希が誘いをかけてくる。
「わかった、それならいいや」
今ここで話すよりも、『あの場所』で聞いた方が心も落ち着いているだろうと思い、私は二つ返事で誘いに乗った。
学校ごとに集まっているテントへ戻ると、撤収する準備はほとんど済んでいた。早めに種目が終わった人や、後輩たちが率先して片付けてくれたのだろう。
顧問の先生を含めて全員で円形になって集まり、私たちにとっての最後のミーティングが始まる。代表として亜希が残る後輩たちへメッセージを送り、先生も引退する私たちへ励ましの言葉を紡いでくれた。
ミーティングが終わった後も、後輩たちと語らいながら競技場にしばらく残り続けていた。入部した時の思い出を話す子も、少し涙ぐみながらお別れとお礼を告げてくれる子も、私には眩しく見えた。これから過ごす残りの時間を、精一杯駆け抜けて欲しいな、と心の底で考えながら微笑んでいた。
けれども、今更になって少しずつ走り続けてきた足を止める時が来たことに、実感が湧いていた。気づかないふりをしていても、最後の日はやってくる。そんなことはずっと前から分かっていたつもりだったのに。
皆んなと別れた後、私は競技場から一番近いコンビニへ立ち寄った。汗がすぐ引くほどの冷気を浴びながら、アイスのコーナーへ向かう。
冷凍ケースを覗き込むと、私の目当ての商品が積み上げられていた。二つ手にとって会計を済ませて、そのまま帰り道とは反対へ歩を進める。
きっと亜希は私よりも、最後の時間を長く噛み締めながら惜しむだろう。それだけの人柄を彼女は持ち合わせていて、沢山の先輩にも後輩にも慕われていた。走ったことに対して、どんな結果でも笑って泣ける亜希だからこそ、私も引退まで部活を続けられた。
私はなるべく遠回りしながら、待ち合わせ場所へゆっくりと向かった。彼女はきっと、まだいないはずだ。
夕暮れを背に、私は川沿いの道へ辿り着く。部活を始めてから二年ほど歩き続けたこの道のりと景色は、あの頃と何も変わっていなかった。
土手の麓にあるベンチを目指していると、先に座っていた人影が私に気がついて手を振る。
「遅かったじゃん、涼葉」
ベンチへ歩いて行くと、先に座ってた亜希が唇を尖らせて不満を漏らす。
「亜希がもっと遅く来ると思ってたから、ゆっくり歩いてきたんだよ。もっと残ってなくて良かったの?」
「しみじみするのが性に合わないからさぁ。涼葉は残ってたの?」
「まさか。私の方が性に合ってないよ」
あまり心の籠っていない言い訳を並べながら亜希の隣へ腰を下ろすと、古びたベンチが鈍い音を鳴らす。
川に映り込んだ夕焼けを見つめながら、しばらくお互い無言のまま時間が過ぎる。時折吹く少し冷えた夏風が、汗の乾いた肌を撫ぜて心地良かった。
「そういえばこれ、涼葉にも買ってきたんだけど」
思い出したように言いながら、亜希はレジ袋からアイスを二つ取り出す。
「うん、ありがと」
お礼を言って受け取りながら、私も同じようにレジ袋から二つのアイスを取り出す。
鮮やかなミントブルーのパッケージを見て、亜希が苦笑する。
「同じやつ、二つも食べられないよ」
お互いにチョコミントアイスを手にしながら、二人で笑みをこぼす。アイスを持っている掌だけ、ひんやりして気持ちが良かった。
ここの競技場で大会がある時に、私と亜希は川辺へ立ち寄って、チョコミントアイスを食べていた。部活の話だけではなく、何気ない学校の話も身の上話も、私たちの間には話題が尽きなかった。徐々に沈んでゆく夕日と、溶けて無くなっていくアイスが、いつだって何だか切なかった。最近は特に、私たちにとっての最後の大会が近づいて来る度に終わりが訪れるのを実感していた。
今日が、最後の日だった。
「それで?」
亜希がアイスを半分ほど食べ終わった頃になっても、特に何も会話が始まらなかったので、痺れを切らした私が話を振る。
「さっきの話?」
コンビニで貰った木の小さいスプーンを口にくわえながら喋る亜希は、側から見てもあまり行儀が良くなかった。
「そう。何か言いかけてたでしょ」
こんなことに拘るつもりも特になかったけれど、亜希が誰かに対して言葉を濁すのを私は見たことがなかった。そして、その濁された相手が私だったから、尚更気持ちがモヤモヤしたままだった。
「そうねぇ、いや、なんていうかさ」
女子の中では短めな黒髪を指で弄りながら、要領を得ない態度で亜希がぼやく。
「はっきりしないなぁ」
呆れ半分、苛立ち半分で私が返すと、亜希は一瞬きょうとんとした顔になり、クスリと笑みをもらした。
「今、笑うところあった?」
「ごめんって。ちゃんと怒ってくれて良かったと思ってさ」
失礼だった自覚が多少はあったのか、亜希は手をヒラヒラ振りながら弁解する。
「べつに怒ってないよ」
確かに中々話してくれなくて若干の苛立ちは感じていたけれど、大したものじゃない。ただ、亜希は私の些細な感情の変化に良く気が付くので、何だかばつが悪かった。
「涼葉はさ、そういうの表に出さないから。今日走り終わった時もそうだったじゃん」
「そう、かな」
思い当たる節がいくらでもあるので、言葉に詰まる。
「そうだよ。だからさ、涼葉に聞きたかったんだけど」
一度言葉を区切り、亜希が私と目を合わせる。
「今日のリレーさ、涼葉は楽しかった?」
「あ───」
私は、楽しかったのだろうか。今まで朝から夕暮れまでトラックを何度も走り周り、息が切れても無理矢理前を向いてきた。多分、辛くて苦しい瞬間の方が多かったと思う。それでも辞めないで、皆んなに引っ張られてここまで辿り着いた。何で走り続けたのか、それはきっと───。
「楽しかったっていうより、嬉しかったんだよ」
胸の内からスッと浮かんできた感情を、有りのまま言葉にする。それを起点に、沢山の想いが溢れ出す。
「朋絵と恵子と、亜希がさ。私と走ってくれたから。リレーの練習で上手くいかなかった時は落ち込んだし、前の大会の本番でバトン落として負けた時も悔しかった」
それがいつだったかなんて朧げにしか思い出せないけど、何があったかだけは、今でも鮮明に覚えている。
「それでもさ。皆んなで勝てた時は、やっぱり、嬉しかったんだよ」
抑えられない感情が、私の声を震わせる。
「だから本当は、最後も、勝ちたかったなって」
恵子に心配された時、私は大丈夫だって答えた。一体、何が大丈夫だったんだろう。自分の心はこんなにも、悔しくて哀しくて、まだ終わりたくないって叫んでいたのに。
「そっか」
私の答えを聞き終えた亜希は、優しい声で続ける。
「亜希、チョコミントのアイス好きでしょ?」
まだ封を開けていない、手元にあるアイスに視線を落として、私は小さく頷く。
「それ知った時、なんか嬉しかったんだよね、あたし」
亜希は照れ臭そうにはにかみながら、水色のアイスをスプーンですくう。
「涼葉は好きも嫌いも人にあんまり言わないしさ、基本的に何でもいいよ、ってスタンスだから。べつにそれが悪いわけじゃないんだけど」
慌てて言い繕う亜希を見ていて、こっちも少し微笑ましくなる。彼女はいつだって、誰にでも気を遣える子だ。
「だからさ、涼葉が初めてチョコミントアイス食べた時の反応が今でも忘れられないんだよね、あの時の顔が」
「私、そんなに面白い顔してた?」
「生き返ったみたいに目が輝いてたからね。チョコあんまり好きじゃないって言ってたのに」
「苦いのがあんまり得意じゃないんだよ」
二人でクスクス笑い合いながら、入部したての頃に想いを馳せる。あの頃はどうでも良いと思っていた時間も、今では懐かしい思い出に昇華されている。それに部活に入って走り始めたばかりのあの時は、全部のレースが悔しくて、楽しかった。
「あたし、今日まで自分のために走ってきたんだと思ってた。一位を獲るために、上の大会に進むために、〇.一秒でも速くなるためにとか、理由を挙げたらキリがないけど」
亜希が一度言葉を区切って私が俯いていた顔をあげると、真っ直ぐな目と目が合う。
「それ以上にさ、チームの皆んなのために走ってきたんだなあって。今更だけどね」
彼女の澄んだ黒い瞳と偽りないだろう本音が、私の胸に刺さる。ああ、やっぱりかっこいいなと、羨望と憧憬の混ざった感情が心の底からじわりと滲み出てくる。
「涼葉は?」
「───え?」
「涼葉は何のために、ずっと走ってたの?」
私が走っていたのは、嬉しい瞬間を味わいたかったから。
先程の会話で出ていた想いに近い答えが、パッと頭の中に浮かんだけれど、多分そうじゃない。
たしかに、上を目指して練習してきた。勝った時一緒に喜びたくて、皆んなと続けてきた。挙げられる理由は亜希みたいに沢山あるけれど、それだけじゃない。もっと心の根幹にある想いのために、私は走り続けてきたはずだ。
少し心を落ち着けて、息を深めに吸い込んで吐き出す。今度は真っ直ぐな気持ちで、私は隣にいる彼女と目を合わせる。
「私さ」
「うん」
「亜希に憧れてたから、ここまで走ってきたんだよ」
記録のためでもなく、誰かのためでもなく。
亜希に憧れた自分自身の心を裏切りたくなかったから、私は走り続けてきた。
「入部した頃に初めて同じレーンで練習した時、前を走ってた亜希がカッコよかったんだよ」
あの時の走るフォームも、手の振り方も、カーブに差し掛かった時に見えた楽しそうな横顔も、よく覚えている。
中学校から短距離走を続けていた亜希は、新入部員の中でも一番速かった。かく言う私は、元々中学校では長距離走を専門にしていたので、短距離で亜希と競える程の足は持っていなかった。
いつか追い抜かせるようになりたい、チームで一緒にバトンを渡し合える位速くなりたい、という強い想いに誓って、私は短距離走者───スプリンターの道を選んだ。
結局、最後まで亜希を追い抜かすことは叶わなかった。けれど、バトンを貰って一緒に走ることは叶った。
「私が高校でも陸上を続けてきたのは、亜希のおかげだよ」
いつだってめげずに前を見ていられたのは、目の前を走る彼女の背中があったから。隣を走る彼女に、何度も励まされてきたから。私に向かって走ってくる彼女から、バトンを何度も託されてきたから。
「だから、ありがとう。私と、走ってくれて」
言葉と共に、我慢していた涙が、不意に頬を伝うのが自分でも分かった。熱を帯びた雫が、膝の上に強く握っていた拳にポツリと落ちた。その一粒が流れたことによって、次々と溢れてくる涙は、もう止まらなかった。
ずっとお礼を伝えたかった。けれど、お礼を伝えてしまったら、この時間が本当に終わりなんだと、心の何処かで分かっていた。やっぱり私は亜希と、チームの皆んなと一緒に、トラックをまだ走っていたかった。
「そっかぁ」
言いながら、亜希はスプーンを持っている手で私に手招きするポーズを見せた。少し疑問に思いながら、隣にいる亜希に少し近づくと、そのまま私の頭が亜希の肩に抱き寄せられた。
「──────」
予想外の行動だったので、思わず反射的に飛び退いてしまいそうになった。けれど、亜希の手が優しく私の頭をさすり始めた時、自分でもどうしたらいいのか分からなくなってしまった。
「たしかに、この高校であたしたちが陸上に賭けた時間は今日で終わりかもしれないけどね。それはほんとに悲しいし寂しいよ」
涙声のまま、亜希がゆっくりと続ける。
「でもさ、終わっちゃったことよりも、今までの時間があたしたちに残してくれたものを、大切にしたい」
亜希の言いたいことはなんとなく分かった。あの頃は楽しかったね、っていう思い出を何年経った後でも、私は亜希と、皆んなと話していたい。
「ありがと、涼葉。あたしと走ってくれたことも、今日のことも。ずっとずっと覚えてる。忘れないから」
亜希とは今でもクラスが一緒だし、もしかしたら進路も同じかもしれない。また同じトラックで走ることもあるかもしれない。
それでも高校での陸上部としての私たちの時間とは、今日でお別れだ。多分、亜希もそのことをよく分かってるんだと思えた。
これまで重ねてきた時間に対する想い出が、涙となって頬を流れる。
二年半我慢していた私の感情が、泣き声となって夕刻の空に響き渡る。
左手で握りしめていたカップのアイスクリームがどれくらい溶けているかなんて、知りもしなかった。
アイスのフィルムを剥がして、わずかに残った翠色のアイスの塊をスプーンで掬って口にする。
風が吹き抜けるようにさわやかで、嬉しくなるぐらい甘くて、最後に舌に残るチョコが、ほんのちょっとだけ苦い。
ふと思いついたことが何だか恥ずかしくて、独りでに笑みを漏らしてしまう。その様子を見守っていた亜希が、少し怪訝そうな顔になる。
「そのチョコミントアイス、そんなに面白い味だった?」
「ううん、違うの。ちょっとおかしくってさ」
「えー、なにが?」
言えるわけない。亜希もおかしくなって、絶対笑われるに決まってる。
何でもないよ、と言って誤魔化しながら、アイスをもう一口食べてみる。
ああ、そうだ。やっぱりこの味は。
私たちが駆け抜けてきた青春に、よく似ている。
夕刻のアイスクリーム フジミツタスク @fj_tsk
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