キャラクター紹介その一

・ヴィゴーレ・ポテスタース

 身長164㎝。細身に見えるが筋肉質。

 琥珀色の大きな瞳とふっくらした頬の、小柄で童顔の少年。十五、六くらいにしか見えない。腰より長い真紅の髪を三つ編みにしている。身につけているアクセサリー類は全て護符や魔道具。

 いつも明るく闊達でニコニコしているため、単純な性格に見えるらしいが、生真面目で面倒見が良く、困っている人がいると見過ごせない。実は脚がキレイ。


 王立学園の最終学年でありながら、主要都市の治安維持を受け持つ第二師団所属の正騎士。軍閥貴族のポテスタース伯爵家の三男。七歳で本格的な修行をはじめ、十歳から師匠について見習いとして研鑽を積んだ。

 従騎士だった入学前に辺境伯領で起きた隣国ダルマチアとの戦争で武勲を立てたため、既に帯剣貴族として士爵を賜っている。

 世界的に見ても極めて使用者の少ない身体操作魔法の使い手で、特に治癒魔法が得意。本人の自覚は薄いが利用価値が高いため、政治的に利用したがる者が後を絶たない。勉強が好きで、暇さえあれば鍛錬しているか本を読んでいる。学校での成績は常に五番以内。


・コノシェンツァ・スキエンティア

 黒に近い藍色の髪と蒼い瞳、銀縁眼鏡の物静かな少年。

 ヴィゴーレのクラスメイト。無口無表情で親しくない人間からは冷徹な人間に見えるらしいが、実はお人好しで面倒見がよく、頼まれるとなかなか断れない。

 親友のヴィゴーレのスタイルが良いので少し気にしているらしい。こっそり自宅でトレーニングしている。

 優秀な法務官僚を輩出してきたスキエンティア侯爵家の嫡子で本人も法務官僚の道を目指している。 

 やはり勉強好きで暇さえあれば勉強しているが、最近は生徒会の業務をほとんど一人で受け持っているので忙しい。向上心が強く、成績はいつもアマストーレと首位争いをしている。


・クセルクセス・トスカ・アルディエイ

 シュチパリア王国第一王子。

 外見は長身でけぶるような金髪に翠の瞳の「絵に描いたような王子様」。シュチパリア王室は北の隣国ダルマチア王家との血縁が深く、外見にもその特徴が出ている。

 性格は傲慢で自己優位感とコンプレックスが強く、すぐに癇癪を起して周囲に当たり散らす。

 幼少時に世話をしてくれた乳母や侍従として仕えていた乳兄弟にとある事情が(これから公開予定の番外編のネタバレになるので詳細は伏せます)

 優秀な従兄のイリル(王弟マリウスの嫡子)と比べられるのを病的に嫌っている。イリルに対するコンプレックスから、そのままの自分を持ち上げて称讃してくれるエステルに依存していた。


・アマストーレ・アハシュロス

 アハシュロス公爵家の一人娘。母がダルマチア王妃の従姉で、祖母もダルマチア王家の血を引いている。女性にしては長身(身長163cm)

 透けるように白い肌や銀髪紫瞳はダルマチア王家からの遺伝で、一般的なシュチパリア人からはかけ離れている。

 幼いころから第一王子の婚約者として感情を表に出さないよう心がけて生きてきたため、感情表現が極めて苦手。元々は生真面目な努力家でやや保守的な考えの持ち主。学園の友人であるジェーンやピオーネの影響で自立して自分らしく生きたいという欲求が出てきた。



・アルティスト・アハシュロス

 アマストーレの義兄で父方の従兄(同い年)。楽器演奏が得意だったため、幼い頃は音楽家を志していたが、アマストーレがクセルクセス王子と婚約したのに伴い、5歳の時に本家に継嗣として迎え入れられた。

 幼いうちに家族と引き離されて公爵家を継ぐことを求められたため、家の都合で意に沿わない生き方を押し付けられたと反発している。

 その一方で、幼いうちに両親から引き離した事に負い目を感じた公爵家に甘やかされて育った側面もあり、かなり甘ったれた思考をする傾向がある。

 アマストーレ同様、ダルマチア王家の血が濃いため、容姿はほぼダルマチア人で、シュチパリア人離れしたが外見もコンプレックスになっている。


・アッファーリ・コンタビリタ

 財務大臣マッテオ・コンタビリタの嫡男。

 穏やかで人当たりが良く、朗らかな性格だが流されやすい側面も。優秀な父と比べられて育ったためコンプレックスが強い。

 南部エルダ系の血が濃く、く押されると断れない性質のため、このままでは駄目だと思いつつもクセルクセス殿下に押し切られて一緒に行動してしまっていた。

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