小愛的故事 クリスマス~お正月の小さな恋の物語

あおきあかね (江戸蘭世)

序章

 ここは京都の邸宅の中の拳法空手道場。クリスマス目前の日曜日、子どもや若者たちのためにクリスマス会が開かれている。なのに、そのクリスマスのご馳走にも手をつけられずにいる、哀れな男がひとり。


「なぁ あおい

 せっかくのクリスマス会だし

 楽しくしようよ」


 さっきから真鍋が何度も宥めてるのに、ツーン!と不機嫌そうに無視する女の子。彼女はここの道場主の赤井晋太郎、府に影響力を持つ赤井家の、その孫娘である。そして今問題なのは、この真鍋の一回り下のあおいだけではない。真鍋の背後からは


「瞬くんは

 そんな年下のオシッコ臭い

 まだ小学生のあおいがいいんだ?

 瞬くんってロリコンだったのね」


 九つも年下の妹と真鍋瞬を取り合うみどり。その言葉にいい加減に激怒の炎が着火されたあおい。道場の皆が楽しみにしていたクリスマス会だからわたしはこらえていたのに。


「瞬お兄ちゃんは

 エロ同人書くようなエロ女がいいんだ?

 こいつ普段何してるか知ってる?

 お姉ちゃんはねぇ

 夜な夜な・・・モゴモゴ」


 慌てて立ち上がり飛び付いて、あおいの口を手の平で塞ぐみどり。その小指を逆にひねってのがれつつ、すねしたたかに蹴り上げるあおい。みどりはかつてヤンキーで鳴らして、かなりな武勇伝はあるものの、このあおいもみどりと同じ武術家の孫娘、相当に負けん気は強いのだ。現に黒百合女学院の初等部の六年生でありながら、中等部の先輩とも平気で揉める女の子があおいなのである。そのあおいに対し


「そもそもあんたが間抜けだから

 わたしが停学食らったのよっ!」


言い返すあおい


「それ元をただせば、お姉ちゃんが







明日、2021年12月25日の昼からUPいたしまーす。

今日はイブですね。

皆様に良いクリスマスと年末そして新年になりますように 








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小愛的故事 クリスマス~お正月の小さな恋の物語 あおきあかね (江戸蘭世) @aokiakane

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