第3話
私は彼の腕の中にいた。さっきまで、激しく愛し合っていたのだ。不思議な感じだった。だけど、健ちやんと違う。あの人だ。どうして!
離婚してくれた彼と昨日、二人だけで式をあげ、夜、二人で倒れ込むようにしてベッドで抱き合った。身体中を愛撫してくれて、私のアソコにも口を近づけて「ダメ、私、健ちゃんと散々やってきたから、そこは・・」と心の中でつぶやいていた
「ダメー そんな とこ」
「ルリ かわいいよ アソコから泡みたいに湧いてきているよ」
「アーン 嫌だぁ そんなこと言わないで だって、早く 早くぅ あなたのが欲しいから」
私は、この人にめちやめちゃにして欲しかったから・・。だけど、全身がとろけて行くようで、全部今までのこと忘れてしまって、甘えていた。それから、私に中に入ってきて躍動するように彼のものが動いた。確かに、あの人だ。私は必死にしがみついていたが、奥に注がれた瞬間、これまでにない感じと絶頂を迎えて、とっても幸せだった。マンションの5階だから、思いっきり声をあげていたかも知れない。
彼は優しかつた。私の妊娠を知ってから、「君は休んでいろ」と家事は一切彼がしてくれていた。「適度な散歩も必要だよ」と会社から帰ってきてから、手を繋いで連れ出してくれたりもした。やさしかったのだ。
妊娠中も、私からせがんで、後ろからとか私が上になったりしてアレは続けた。私は淫乱かしらと思ったりもしたが、無性に彼が欲しくて、この幸せが逃げて行くのが怖いと思った。臨月に入ってからは、さすがに辛くて、出来なかったので、朝、彼が出掛けに
「ねえ、あなたのをお口でしゃぶらせて」
「えぇー そんなことまでいいよ」
「うぅん、私、とっても幸せだからあなたにも喜んでほしいの」
と言って、彼のズボンを下げていって、手を添えながら、口を這わせていった。
「ルリ、気持ちいいよ、ありがとうな ウッ ウーン」
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私は産婦人科のベッドに居た。さきほど、産まれたばかりだったが、彼は間に合わなかったみたい。もうすぐ、看護婦さんが赤ちゃんを連れてきてくれる。陣痛が始まって3時間程で出てきてくれた。その時に「女の子ですよ。元気です」と聞いたけど、その後、私のアソコをきれいにしてくれたりしていたので、今は別のところに居る。私、幸せだった。母親になれるんだ。
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「その幸せを想い出として大切にして生きていきな。これからはお前の日常に新しい幸せが待っている」と言って黒猫は病院の庭から消えて行った
あとがき
「ルリ、元気か 今、そこで赤ちゃん見てきたけど可愛いなぁ 俺、これから頑張るよ。お前と子供の為にも。みんなで幸せな家族つくろうな」と部屋に入って来るなり 健ちゃんが言った。
私にも、やさしく チュッ としてくれた。
黒猫現る 少しの夢を見させる 新妻、妊婦編 すんのはじめ @sunno
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