第172話 自由民大敗も石庭、辞めず

 誰もが疑わなかった総裁選の結果に自由民党の醜さが顕わになった。新総裁になった石庭総理は公言していた予定を破棄して、早急に衆議院議員を解散し、総選挙に打って出た。世論もマスゴミも野党も猫の目政治に大きな批判を浴びせた。予想では維持していた公妙と連立して確保していた過半数が割れる大敗に向かうとされた。大敗すれば新内閣はその責任をとって再び解散の憂き目に晒されることになる。

 しかし、自民民党の石庭は止める気配がなかった。保守王国と言われた選挙区でも苦戦した。マスゴミは政治と金の問題に対する国民の怒りだと報じるが国民はそこまで馬鹿ではない。国民とマスゴミの感覚のズレがマスゴミ離れを抑えられないことを自分の事だと認識すべきことだが、奢りから気づかないで自由民党批判に明け暮れていた。国民の怒りは、猫の目政治であり、表面上では解体した派閥の力が依然と発揮され、主張が一部の者の思惑で変えられることにあった。その一部の者が日本第一主義であれば国民の怒りは、爆発しない。労働者不足を理由に日本人を軽視した外国人優遇に日本の治安悪化が懸念され、事実、事故やトラブルが多発していることに国民が怒りを感じていることをマスゴミも政治家も知るべきだ。

 政治への信頼が失墜した。自民党大敗は、野党の勝利ではなく、政治不信の結果だ。自由民党はそう考えていた。

 マスゴミは石庭退陣を醜態とも理解せず大々的に報じた。自由民党は政権運営が厳しい中、総理の成り手がないと考え、挙党一致で石庭内閣を支えるしかなかった。厳しい選挙になった裏には森岡幹事長の意向が大きく響いていた。表面上では公認とせずの戒めを裏金議員に負わせたが、国民は反勢力の粛清でしかないと捉えていた。戦況が悪化すると議席確保に選挙資金を支給し、焦りを顕わにしていた。

 戦況の悪化は自由民党に新たな風を吹き込んだ。日本を弱体化し、外国を優遇する公妙党。外国人優遇と言っても実質は中酷優遇。世界からはなぜ宗教法人が政党を持っているのかの疑問は常に噴出し、与党が連立している姿に警戒心は拭えないでいた。不法だろうが難民だろうが免許を支給し、人命に関わる事故やトラブルを引き起こさせているのは本丸・中酷の瀕死の内情を知らしめないためのカモフラージュでしかない。自由民党も法案を骨抜きにされ、連立解消を目論んでいた時期での大敗。ここで自由民党は連立の相手を国民党や維新党に熱い視線を送っていた。国民・維新も政策に直接関われる機会であり、損な話ではない。しかし、国民も維新も安易に連立を容認すれば、参議院選挙を控え、裏切り者、腰軽と揶揄されかねない諸刃の剣だ。

 マスゴミは国民に人気はあるが与党内の野党と持ち上げていたが、現実には世論調査で支持は急下降にあることが判明している。

 森岡幹事長が裏金議員に対する差別が続いてはいけないという自由民党の価値観に染まった重鎮たちをまず排除することが急がれる。

 偏向報道を続けるマスゴミとNHKは宿敵となる高市氏の存在を積極的に打ち消しに掛かっている。それを嘲笑うように高市氏支持・人気は演説会・SNSで大きな広がりを見せていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る