第171話 クルッタ国宣言された川口市
2035年、埼玉県川口市でとんでもない事態が勃発する。クルッタ人による建国宣言が発せられた。
2024年、クルッタ人の理不尽極まりない行為が川口市の既存の日本人住人に大きな悪意のプレッシャーで押しつぶされていた。街を歩けば付き纏われ、若い女性には意味なく接近されるだけでも恐怖でしかない。彼らの狙いは、子連れの若い女性だ。彼らにとって長くこの街に住まわれるのは困る。子連れはその子が大きくなるまでこの街に住むことを意味する。
中酷強酸党は何としても邪魔な日本を追い遣りたかった。価格競争でシェアを奪うことは出来る。しかし、品質や開発では有能な技術者を搔き集めても遣り込めることは出来ないでいた。日本国内には親中議員を増殖させていた。独裁政権である秀欣平にとって進行が遅く苛立ちしかなかった。日本の法律は笊だ。抜け道ならいくらでもある。特別在留資格などと言う曖昧な定住権は最たるものだ。各種保証も書類さへ提出すれば受給できる。中酷工作部隊は日本の穴を探り、魔の手を伸ばそうと虎視眈々とその時を作り出そうと種を蒔いていた。工作部が目をつけたのはトルコの過激派グループの存在だった。スパイ防止法は親中議員の尻を叩き、餌を与えることで阻止してきた。元安部川総理は秀欣平にとって邪魔な存在だった。国境問題で揉めているインドを巻き込んで中酷包囲網を着々と築いていた。スパイ防止法も半導体や技術盗用を防ぐため推進されていた。日本は愚かな安全神話の中で平和に酔っていた。その中、安部川元総理は帰らぬ人となった。表立っては追い詰められた若者が実行者だが、的確に安部川元総理の命を奪ったのは二人のヒットマンが放った的確な銃弾だった。演説会には工作員の女が待機し、支持を出していた。あれだけの事件現場にあって平然とその場を去る女性が民衆の撮ったウイッター投稿に映っていた。その女性は、後に親中議員のパーティに参加してのもウイッター投稿に上げられていた。
工作部隊は、トルコで国を持たないクルッタ人に目をつけていた。中酷もまた多民族で構成され、人種差別を行っていた。それを英国のメディアにスクープされ、米国がそれに食いつき、中酷を陥れる材料として善と悪を作り出していた。工作部は多民族の扱いに慣れていた。悪魔の所業というやり方で。中酷はクルッタ人を少数人数を日本に送り込んでいた。日本に観光で入国し、難民申請を行う。審査に三年ほど掛かる。支援団体の力を借り、本来就労できないものを認めさせ、やがて、雇われる立場から雇う側にまで成長させていた。主な稼業は飲食業と解体作業の会社だった。解体作業は荒く、積載オーバーや交通違反は日常の出来事になっていた。解体された廃棄物も違法に破棄されていたが、交通違反や違法放棄など問い詰められることはなかった。警察は民間からの苦情にも関与しない異常な立場を取っていた。裏で権力者が動いているように警察は機能しなかった。
反日であると疑われている立憲民臭党や日本強酸党、光冥党の中酷の飼い犬の議員が蔓延っているに違いないが捜査は及んでいない。
職を得たクルッタ人は仲間を日本に次々に呼び込んでいた。日本の甘い入管法を利用して家族を呼び寄せ、子供を儲けるか日本人女性を誑かしたり襲い妊娠させ、定住権を獲得することを推進していた。人数が増え、コロニーを築き、警察も手を出せないことを知り始めると、自己主張を抑えることなく、ゴミを散らかし、夜間も騒ぎ地域住人に迷惑を掛け捲っていた。調子に乗ったクルッタ人は、川口市民、特に若夫婦や老人が棲むアパートを占拠し、あからさまな嫌がらせを行い立ち退かせていた。その結果、川口市民が5,000人出ていき、クルッタ人が4,000人入ってくる状態が毎年続いていた。地価は下がり、人気は下がる一方で不人気No.1の不名誉まで得ていた。
川口市は中酷人とクルッタ人に支配されていった。そして十年後にクルッタ人は川口市を自国だと宣言したのだった。
日本政府は難民法を改正し対応していたが入ってくる者と審査を受ける者のバランスが余りにも差があり、入国審査の甘さが改正法の効果を封じていた。
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