第141話 日本弱体化計画-前

 世界の主導者は経済政策が苦手。代表的なのが中酷。鄧症平が「黒い猫でも白い猫でも鼠を捕るのが良い猫だ」とし、中酷経済に市場主義を取り入れる「改革開放路線」を打ち出し、急速な発展を遂げた。成金野郎の錯覚と弱い犬ほどよく吠える発展を中酷自身の実力と脳内で摩り替え、妄想に邁進し、外資に頼らずとも世界をリードできると勘違いし、外資は我が国を頼れと高圧的態度に出た。それは、スキージャンプを未熟な技術で滑り降りたようなものだ。その結果、外資は逃げ、工場閉鎖で失業者は増大。誰もいない鬼城、誰もいない工場、誰もいない繁華街を見事に描いて見せた。発展の象徴の上海は、繁華街からゴーストタウンとなった。

 日本は、岸辺政権下で増税眼鏡と苔降ろされ、支持率は悪化の一途。世界から称賛される外交面は、与党を叩けば視聴率・購買数が伸びると言う時代遅れの悪式慣習に憑りつかれたマスゴミは一切報じず、国民の生活に影響のない小競り合いを抽出し、政権批判を繰り返している。野党と言えば隣国同様に国民の生活から目を背け、ライバルの蹴落としに必至だ。欧米諸国は、移民問題や情報漏洩、脱炭素を隠れみのに日本の優れた自動車技術を没落させ主導権を握ろうと推進したEV車は、日本の自動車メーカーが懸念していた問題が噴出し、意気揚々と乗り込んできたが没落し、停止・廃止が謳われていた原子力発電をどこ吹く風と再開するお粗末さ。日本の冷静な対応が見直されていた。

 世界を混乱に招き入れる反民主主義国に睨みを効かす政策を日本が積極的に取り組み、世界からの信頼を新たに築いていた。孤立する米国に手を差し伸べ、米国との関係を強化することで防衛力・発言力を増大し、一時期手放さざるを得なかった半導体シェアを半導体主要国と連携し手中に収めようとしていた。

 それを面白くないと感じた中酷は、日本政府の弱体化を狙いお家芸の内政干渉を発動した。中酷にとって不都合な政策が着々と進んでいた。それはスパイ防止法となるセキュリティクリアランスの成立を邪魔するものだった。日本にとって半導体業界での主導権を握ることは経済の発展を意味していた。同時に再製・採掘に高い技術が必要とされていた見送られていた資源活用にも目途が付き、他国に頼るどころか頼られる存在になるのも夢物語ではなくなった。そこで重要になるのが技術を盗まれないためのセキュリティクリアランスだ。この法案は、国際的信用を実質的に確立するために必須のものだ。逆に成立されれば困るのが、いままで日本の技術を盗み放題で発展していた中酷・缶酷だった。缶酷は反日の有無で政権が変わる可笑しく愚かな国だから無視してバッサリ切り離せばいい。厄介なのはあの手この手で内政に干渉し、日本内部から腐敗・支配を仕掛けてくる中酷だった。その中酷が日本弱体化計画を発動した。

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