第128話 米国の死因一位は

 違法な向精神薬の生産、流通、消費の防止目的とした国家または国際的な麻薬政策を麻薬戦争と言い、リチャードニクソンが初めて用いた。麻薬戦争に世界で一番予算をつぎ込んでいるのが米国だ。薬物依存解消回復だけでも20兆円を費やしている。

 米国では18~45歳迄の米国人での死亡原因の一位が米国の平均寿命を低下させたフェンタニルの乱用だ。フェンタニルは既存の麻薬の100倍とも言われている。米国だけでなく世界に拡散されている。特に10代20代中心に乱用が激増中。米国にはゾンビタウンと化したフィラデルフィアのケンジントン通りがある。ゾンビのように変わり果てた人々が歩き回る光景が有名だ。治安の悪化は著しく、重大な問題となっている。フェンタニル原料の化学物質を米国やメキシコに密輸したとして米司法省が中酷化学企業など4社を訴追した。中酷は若者をターゲットに米国崩壊を目指している。覇権を握るためには手段を選ばない中酷。アヘン戦争を仕掛けられている米国は中酷への警戒をMAXにしている。日本も例外ではない。米国はフェンタニルを軍事目的の化学兵器・大量破壊兵器としての認定する動きを加速させている。米国が中酷を敵視するのは成金で軍事増強する脅威だけではない。フェンタニルの蔓延は米国の未来を確実に蝕んでいるからだ。

 米国は、中酷に取り締まり強化を打診するが我関せずで埒が明かない状態だ。強酸党の思惑で動いている以上、取り締まりなどに動くはずもない。中酷軍少将で国家安全政策研究委員会副秘書長・煮良氏が提唱する「超限戦」についていかなる手段を用いてでも戦争に勝つという「まさにルールがない戦争だ」と明言していることから関りがないはずもなく、明らかに仕掛けた側の証ともなっている。米国はフェンタニルと中酷との関係は「宣言のない戦争だ」と受け取っている。専制体制の国ならこの薬物中毒問題を知っているはずだ。政府が裏で手を引き、資金も支えていると米国は疑いを拭えないでいる。

 薬物乱用は労働力の衰退を招く。世界の麻薬物流の裏で暗躍する強酸党。嘗て猛沢蕩は軍を増強し、必要な兵器や資金を調達するためにアヘンを育てて販売したことは事実だ。第二の猛沢蕩を目指す秀欣平であるなら疑惑の領域を超越した戦略のひとつとして捉えるのが正論だろう。

 訴追した中酷4社が、米国や日本で指定薬物扱いされているカルフェンタニルを輸出していることを米国は掴んでいる。米国が中酷に規制を求めた後も公然とインターネットでの販売が継続されており、取り締まれている形跡など一切ないことも確認されている。強酸党は薬物を使用し、罪や混乱を引き起こし、社会のモラル基盤、公務員、ビジネスマンたちの腐敗堕落を願っていると米国は考えている。単なる荒くれ者が行っているのではない。それは、米国が新疆ウイグル自治区での虐殺や人権弾圧、強制労働、台湾への軍事的圧力を非難すれば薬の拡散が異常に伸びる点からも強酸党の介入が疑われるのも事実だ。

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