おまけ
本作品はTRPGのシナリオソースとして使えるように考えて書いてあります。参考までにシナリオにする際の要素を抜き出して書いておきます。
「壱~参」までが探索パートにあたります。
探索者は「麻奈」(名前や職業は任意。性別は女性限定)もしくは『
各探索者のハンドアウトとして、それぞれを目的にすることも可能です。プレイ人数は二〜四人が推奨です。
情報提供者として麻奈の恋人を出してありますが、恋人ではなく家族などを登場させるのもアリです。
「壱」と「陸」を除き、各話の冒頭を麻奈の日記 (或いは記憶)の断片として提示可能です。これ以外にもキーパーが独自に考えたものを提示できます。
内容は作中のように行為を匂わせるものにする必要はありません。普通の日記 (或いは記憶)で大丈夫です。
作中では明示していませんが、シナリオ内では麻奈の日記 (或いは記憶)の断片に『綾目語り』の書名を出すと良いでしょう。
図書館を使えば『綾目語り』の著者である
以上の情報はネットを使った検索でも調べることは可能です。状況によりキーパーが決めてください。
「肆~伍」が解決パート(?)となります。
集落の場所の設定は各キーパーにお任せします。作中では無人になっていますが、怪しい村人を置いても面白いと思います。
また、作中では麻奈は綾目に乗っ取られていませんが、探索パートをターン制にして一定のターンが過ぎて神社に到着すると、乗っ取られてしまうというのも面白いでしょう。
乗っ取られていない場合は綾目を倒して終わりです。綾目は〝ゾンビ〟か〝ミイラ〟のデータを流用します。
無事に倒せた場合、『綾目語り』も回収できます。
乗っ取られていた場合は
この時の
探索者を全滅させるつもりでもない限り、〝ツァール〟の触手が出てくる前に銅鏡を破壊できる難易度が望ましいです。敵の数や出現までのターン数で調整してください。
また出現した場合でも、何らかの方法で銅鏡を破壊できるのであれば、〝ツァール〟は退散します。
乗っ取られた麻奈は銅鏡の破壊により元に戻るのも良し、そのまま敵として最後まで戦うも良し。キーパーの自由です。
最後に必要と思われる設定を書いておきます。
『綾目語り』(魔導書扱い)
昭和初期に発行。〝双子の卑猥なるもの〟との接触の方法が書かれている。泰加子が降霊した綾目と名乗る昔の巫女の語った自伝。その中に〝双子の卑猥なるもの〟との行為を匂わせる表記があり、接触する方法――初めて出会ったときの状況――が語られている。
本には私家版と出版本がある。私家版は一冊きりだが、出版本は発禁処分をうけて数が少ないながらも複数存在する。私家版の方が内容は細かい。
私家版……正気度喪失1D4/1D8。【クトゥルフ神話】に+5%。研究・理解に平均十六週間。斜め読み三十時間。呪文【ツァールの招来/退散】【精神転移】
※【ツァールの招来/退散】のコストは他の神格の招来/退散に準じます。条件は祭壇 (宗派は問わない)を暗い自然洞窟の中に設置すること。呪文は祭壇前で唱えること。
出版本……正気度喪失1D3/1D6。【クトゥルフ神話】に+3%。研究・理解に平均十三週間。斜め読み二十四時間。呪文【ツァールとの接触】
※【ツァールとの接触】のコストは他の神格との接触 (クトゥルフとの接触など)に準じます。ツァールは夢の中に現れます。
※ 〝ツァール〟に関する呪文は、正式なデータが有ればそちらを利用して下さい。
大正から昭和初期に活躍した心霊学者。著書多数。図書館で閲覧可能。彼の思想を継ぐ「桜居会」なる団体がある。
浅間桜居の妻。『綾目語り』の出版後、失踪。当時の年齢は四十代半ば。失踪の詳細は新聞の縮小版にて確認可能。
麻奈を乗っ取る前の体はこの泰加子のもの。
※惣介および美沙緖は伝奇っぽい作品にするための登場人物ですので、シナリオとして使う場合は無視してください。魔術結社、特殊能力やオリジナルのアーティファクトも同じく無視してください。
基本ラインは麻奈、もしくは『綾目語り』の捜索と奪還ですので、そこを残してあとは自由に設定していただいて大丈夫です。
少しでもシナリオ構築のお役に立てたら幸いです。
綾目語り 宮杜 有天 @kutou10
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