１８

　僕はメインストリートで物乞いをすることにした。

　もし剣や魔法が使えるならモンスターを退治しておカネを稼ぐことも出来ただろうけど、僕には戦う力がない。

　何か物を売るにしても、売れそうな物は腰に差している剣ぐらいなものだ。仮に売ったところで手に入るおカネなんてたかがしれている。すぐに使い切ってしまって、二進も三進もいかなくなるのがオチだ。

　――となると、僕に出来るのはひとつ。物乞いだ。シアくらいに大きな町なら小銭やパンなどを恵んでくれる人がきっといる。

　ただ、物乞いってどうやってやればいいんだろう？　物乞いに関する知識は本で読んだことがあるけど、そこにはやり方なんて書いてなかったもんなぁ。

　行き交う人の一人ひとりに声をかければいいのか、道端に座り込んで物欲しそうにみんなを眺めていればいいのか、あるいは何か別のやり方があるのか……。

　どうすればいいのか分からず、僕はメインストリートの端にしゃがみ込んで俯きながら思い悩む。

　――ここでアイテムをチェック。『勇気の欠片・１』は？

●持っている……→２５へ

●持っていない、または持っているかどうか忘れた……→２７へ

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい