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2 【AM10:11  残り時間 8時間49分】」への応援コメント


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     コメント失礼いたします。

     流産後の胎児が『医療廃棄物』というのがまずやるせないですね。
     お経くらい上げてくれるのかもしれませんが、生まれてくるはずだった命への尊厳とか供養とかの気持ちが無さげです。

     それならせめて検体として、この世に生まれてきた証を残すようにした方が報われるかもしれない、と考えてしまうのは偏った思い上がりでしょうか。
     倫理観で言えば普通の検体と変わらない気もします。
     もちろんしっかりと、個々としての供養は必須ですが。

     ただ『研究や治療目的で堕胎が行われる危険性』があるというのは気づきませんでした。
     つい映画『贖われた7ポンドの死体』を思い出しました。
     ご存じかもしれませんが、19世紀のロンドンで検体として死体が高く売れることに味をしめ、新鮮な死体を求めて殺人を重ねていく二人の男の実話が元になってます。
     始めは純粋な医学の研究のためだったのに、持ち込まれる遺体の鮮度の不自然さに、いつしか目をつむってしまった医者も。

     クローンを規制するのも、そういった拒絶反応の無い臓器移植のために利用される可能性があるなど、人はどうしても欲が出てしまいますからねえ。
     きっちりした線引きは必要なのでしょうが、なんとももどかしいところです。

     ただ偏った情報だけで正義気取りの民衆によるバッシング。
     トドメは唯一信じていただろう親友の裏切り(?)
     ちょっと小野寺氏にも同情を感じました。
     とはいえ、こんなやり方は絶対ダメですが。

     まだ2話ですが、フランケンシュタインの怪物から復讐劇にと内容が濃く、とにかく面白いです。ほど良く猟奇エッセンスが入っているところも好みです。
     遅読ですが、これからも拝読させて頂きたいと思います。

  •  じっくりと物語を構築し筋道を立てていく様、まさに素晴らしい。
     不安を煽るような書き方も、まるでサスペンスドラマの台本のように綿密に組まれている。ミステリとしての完成度も非常に高い、伏線かもしくはミスリードか、そういった小さな、それでいて後に関わってきそう、そういう風に感じ取れる表現の仕方もかなり印象的で目を奪われる。

     しかし、物語のテンポ感が悪いのも同時に目立ちます。
     惜しいな、と思う点はたった一つです。説明が長すぎます。
     
     たしかに、普段見聞きしない言葉を用いる際は、幾度にも及ぶ思案と、試作が必須になり、それに付随して、読者にしこりを残さない説明も付けなければなりません。
     これはオリジナリティと現実性を作品に持たせるためです。
     さらには、その中にミステリを紐解いていくためのカギだったり、きっかけだったり、“ヒント”の意味合いもあったりします。ですが、そういった全ての意味合いがあると仮定したとしてもあまりに説明が長すぎる。

     説明が長いと起こることはただ一つ物語の停滞です。
     たかが数行レベルでの物語の停滞、物語の進行の停止、だったとしても、作品全体で見れば死活問題に成り得ます。
     例えるなら、そう。アクセルとブレーキを交互に踏み続ける感覚でしょうか。
     不快感この上ない訳です。説明というブレーキは確かに必須ではありますが、多用し過ぎると乗員――読者の機嫌を損ねます。

     もう少し説明をコンパクトにしてみましょう。物語と関係ない、ある種“それなりな気分”で挿入したと思う文言は省いてもいいかと思います。
     さらに言うと、もしこれら全てが意味があるとしても、多すぎます。
     意味のある文章も多すぎるとクドイだけです。
     搔い摘んだだけの四コマ漫画のような文章にならない程度に、ある程度肉付きのある、けれど胃もたれしない程度の文章で進めていくことをお勧めします。

     ここまででだいたい二万文字、文庫本は一巻十万文字前後ですから【承】に入っていてもおかしくは無いですが、見るからに、感じるままに、いまだ【起】から【承】に入り物語の進行が加速していく前段階、今から入るよ、のように思います。
     やはりそういった面から見ても、いたずらに多く文字数を使っているような気がしなくもないです。
     サスペンスな作風ですから、緊張感の度合いが低迷してしまうのは、いただけない……。

     次回、もし他の作品を手掛けることがありましたら、参考程度に思い出してくださると幸いです。