第十七話
『今日はありがとうございました。とっても楽しかったです。教え方も分かりやすくて、本当に助かりました。またお願いしてもいいですか?』
鞄から出したスマートフォンを見てみれば律儀にもウチダ君からのメッセージが届いているのでどう返事するのが自然だろうかとあれこれ考えながら数分くらい使って入力するとピロリと音を立てて画面に表示される。
『僕でいいならまた誘ってくれてかまわないよ。あと、おやつ奢ってくれてありがとう。ごちそうさま。アップルパイ、おいしかったよ』
すぐに既読がついたのでまた何か送ってくるかもしれないけれどまあ今はいいやと机の上に放っておいて洗面台に向かって手をきれいにしようとしたところ何か嫌な臭いがすると思ったら両親の使っている歯ブラシに黄色くカビが生えていたので捨てようかと思ったけれど勝手なことをして怒鳴られるのは避けたいなとやっぱり止めておいて自分のやつだけ除菌してから隔離する。
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