鳥籠　

ランベルク帝国の軍事学院壇上で講師が話をしている｡
今日の授業は世界史のようだった｡

「3258年､人類は誉れある偉業を残す｡新人類を産み出す事に成功したのだ。
彼等は、異能を操る事が出来る他､身体能力学力的にも化物並みの力を保持していた｡
その代わり非常に短命で､病弱な者が多かった｡
人類は新人類を保護を目的として､人類の危機になり得る彼等を恐れて月に基地を作り隔離した｡
基地の名は鳥籠｡
新人類はその鳥籠の中に一生囚われる事になる｡
寿命は延びるが､自由は無かった｡
彼等は自由を求めて鳥籠を壊そうとした｡

それが2000年前の出来事だった筈だ｡

そして現在｡
地球ではかつての文明は滅び、科学と言う物に代わって魔術が人々の生活を支えている｡

だが、そんな平和な時代に地球は我々が信仰…続きを読む