下 解答編!!!
そこには、見覚えがあるような、ないようなそこそこの美少女がすらりとした手足をもじもじさせて立っていた。
「ねぇちゃん、たのむよぉー!!」
「ねぇちゃん!?」
それは間違いなくイサムの声だったっ!!
「だれっ!?」
「おれだよ、イサム」
うん、頭ではわかってるんだけど、なんだか納得できなかったからさ。そう言ってかつらを取ったのはやたらに化粧映えしたイサムだった。ちなみに坊主頭だ。
「いやさぁ、部活の新年会で出し物を披露することになっちゃってさぁ。まさかの女装」
わかったけど、気になっているのはそこじゃないっ!!
「このメガネはだれのメガネっ!?」
「だからぁ、深窓の令嬢風? っていうか、ねぇちゃん部内のメガネ好きにかなり人気があってさぁ。それでこんな格好してるんだけど」
そう言って、イサムはテーブルの上にちょこんと置かれたままのメガネを手にとってかけた。あれ? なんだかあたしと顔が似てる? でも、気になっていたのはそこじゃないっ!!
「女装の小物だよ。まったく、こんなところに置き去りにしちゃったよ。普段かけ慣れてないと忘れちゃうもんだよな、あっはは」
「まぎらわしいっ!!」
あたしはイサムの坊主頭にチョップした。
「痛いよ、ねぇちゃん」
こうして、メガネの主人が判明した。っていうか、部活で新年会なんてやるの? それでさらっとあたしが人気があることが判明。複雑だわぁー。
おしまい
このメガネはだれのメガネ? 春川晴人 @haru-to
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