かわいいものが好きなすべての人たちへ……

あまり関係ないですけど、人生を送っていると「別の出会い方をしてればな……」っていう人っていますよね?(えっ、いない?)
きっと、すごく気が合うはずなのに、敵同士として出会ってしまったから戦わないといけない。現代社会においては命をかけてなんてことはありませんけど、立場の違いからなかなか親しくできないなんて人がいるかと思います(えっ、いない?)

小説でももちろんそんな関係はよくあるもので、違う出会い方をしていたら味方同士だったかもと思うような敵キャラが出てきたりします。信念を持ったライバルキャラは良キャラです。そして時には主人公と共闘したりして……。私の大好きなシチュエーションなんですけどわかってくれる方います?

まあそんな感じで、この作品の主人公の魔法少女は敵キャラの容姿に憧れ、敵キャラは魔法少女の綺麗な心に憧れていた──二人は違う出会い方をしていたらきっと親友になれたでしょう。
でもそれが叶わないのが運命の残酷なところ。そして、残酷だからこそその中で登場人物は輝きを放ちます。
敵味方に分たれてしまった二人の本当の関係を知った時、作者が物語に密かに仕込んでいた「本当に伝えたいメッセージ」が浮き彫りになるでしょう。

短編ながらも深い物語、そして二人の精神的百合関係(ってなに?)をお楽しみください。読んで損はないかと思われます。