それぞれの味

Syu.n.

自分にとっての・・・

今日も仕事が疲れた。

連日の出勤と、こう言っては何だけど自分のことしか考えない客や現場の状況が見えていない上司の相手。

うんホント、職場ってどこもこんなんなの?


一人暮らしの家にたどり着く。

不在通知が入っていた。

時間を確認。うん、いける。


「もしもし?すみません再配達をお願いします。えっと、番号は・・」


再配達依頼の電話をかけるだけでもワンアクション。

再配達をさせること自体、手間かけさせてるなぁとよく思う。

でもこれは仕方ないのです・・せめて、今日の仕事は今日の内に終わらせた方がまだマシだろうと自分に言い聞かせる。

・・・こんな自分も、勝手な客の一人なのかも。


部屋着に着替えて一息つく。もう、配達印を押す以外には何もしないぞ。

などと思っていた矢先、致命的なことに気づいてしまう。


(しまった。何を食べるか考えてなかった)


わずかではあるが、インスタントのストックはある。う~ん、でもなぁ


ピンポーン


チャイムが鳴った。きっと再配達だ。そうでなければ、ちょっと悲しい。



はたして、それは再配達だった。

「受け取りの印鑑を押す」と言う、自分にとって本日最後のミッションを完了させる。デイリークリア。


さて、いったいどこから?お、実家からだ!

喜んでダンボールの中身を開ける。


食糧支援、ナイスぅ!


栄養も考えた上で、料理があまりできない自分でもなるべく自炊させるようなものから、すぐにできる即席ものまで。

そして、好物と言えるインスタントも入っていた。だがしかし・・


「ストックと被っちゃったかー・・・いや、待って?」


ある知識を思い出した。

慌ててパッケージをよく見てみる。最近見ているのと、微妙に違う・・


いまから食べるものが決まった。


ポットでお湯を沸かす。待っている間に、実家にお礼と届いた報告のLINEを打つ。

そうこうしている内に、お湯が沸いた。


「さって、うどんとそば、どっちにするかな?」


うん、今日は「赤いきつね」にしよう。「緑のたぬき」はまた今度だ。


「地元とここでは、だしが違うって話・・・自分でもわかるかな?どんなだろう?」



自分にとっての小さな幸せ。


だから明日も頑張れる。


合掌



いただきます!!

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