第2話 動揺の中
彩葉「え!?」
自分でも出したことが無いような声が出た。
やばい。
恥ずかしさで今すぐ帰りたい。
先生「おいどうした~? 授業始めるぞ~」
彩葉「あ…は、はい、すみません」
後ろから押し殺した笑い声が聞こえてくる。
悠月、なんていうタイミングなの…。
彩葉「悠月!」
悠月「くくくっ…ごめんじゃん。まさかそんな絵に描いたような反応が返ってくるとは思ってんかったから…くくくっ」
彩葉「もう! 知らないっ!」
先生「ほらそこっ! うるさいぞ~!」
彩葉「す、すみません…っ」
悠月「…くくくっ」
特に何をされたわけでもないのに、
自分でもわかるくらい動揺がすごい。
それを面白がっている後ろの席からの笑い声にも少し腹が立ってきた。
悠月「で? 結局どういう関係?」
彩葉「どういうも何も、よく知らないよ」
悠月「よくも知らないのに、あんな親しげに話す~?」
彩葉「うぅ…いいでしょ、別に」
悠月「はは~ん、さては彩葉…」
彩葉「もういいから! 授業に集中!」
悠月「くくくっ…へいへい」
授業に集中できるわけがない。
見られていた?
そりゃまぁ、確かに、誰が見ていてもおかしくはないけれど…というかなんでこんなに焦っているんだろう。
やましいことをしていたわけではない。
あれこれ考えていたら、いつの間にか授業が終わりを迎えていた。
こんなにも心がざわつくのは、なんだろうか。
彩葉「悠月、ちょっと話があるの」
悠月「そうくると思った。おっけ~」
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