目、姿、影
海野上野
第1話
目、姿、影
考えて解決するものは無い
目まぐるしく大きなモヤモヤを抱える
僕が。息詰まったり、考え込んだ時によく来るのは美術館や博物館。
絵に興味があるわけでも無い、古物展示品に興味があるわけでも無い。
自分と会話ができるような感じがする。
人は1日に2万回自問自答するらしい。
誰かが言ってた。
美術館や博物館に来るとよくそれがわかる。
ずっと1人で呟いてる。
何を考えているのか、自分で自分に質問攻めをする。ただ、一度だって結論を出したことなんてない。いつも来てモヤっとして帰る。
何のために来ているのか、ずっと分からない。
でも、昔から日本史や世界史の教科書を見るのは好きだった。
もっと言えば、美術でルーブル美術館の館内を切り抜いた写真を見るのが好きだった。
世界を旅している感覚がある。
こうやって、文字にしてみるとわかるけど、多分、大量の情報量を頭に入れたくなる。
一種の逃避傾向なのかもしれない。
だから、本を読んだり興味のない情報入れたいのではないか?
絵なんて興味なんて無いのに見に来るのは、何でこの絵を書いたかという好奇心?
別に綺麗とも思わない展示品に何故人は惹かれるのかという疑問?
感性が歪む、美大とか芸大が凄いのは何となく理解できる。
ただ、1番は自分を理解したいのだ。
目、姿、影 海野上野 @uminoueno
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