第2話 君と
少しの沈黙が流れた後、彼は口を開いた。
「ねぇねぇなんで敬語なの?同い年だしさ、タメ口で行こうよ!」
「ーーなんとなく?」と僕は少し考えて出来る限り敬語にならないように言葉を選び答えた。
そして問題集を閉じて彼の方を見ると目を輝かせて
「うん!そっちの方がいいよ!」と大きく頷いていた。
その後、彼といろいろと会話したが緊張してよく覚えていない。
チャイムが鳴り6限目が終わった。
僕は同じクラスの人と会わないように少し帰る時間を遅くした。「奏の家ってどこ?」と教科書をリュックに詰めている時に彼は聞いてきた。
「東町」とだけ告げると
彼は「同じだ!!じゃあ一緒に帰ろー!」と言ってくれた。
彼と一緒にいるとクラスの人とすれ違っても嫌な気持ちにはならなかった。帰り道もいつもは暗く見えていたのに彼の隣で歩いてるとどこか明るくそして安心できた。
僕と君と こんぶすき @KONBUSUKI
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