僕と君と

こんぶすき

第1話 出会い

僕が教室のドアを開けると君は決まって満面の笑みで「おはよう!」と挨拶してくれる。


中学生の時に目指していた高校に無事に受かり、

ドラマのような青春を想像していたが実際は友達が1人も作れず徐々に孤立していった。

そしてだんだん学校に行くのが嫌になっていった。

それでも毎日毎日頑張って通い続けた。でもそんなある日教室のドアの前に立つとどうしても教室に入れなくて逃げ込む様に保健室に向かった。保健室に行きドアを開けると誰もいなかったので悪いかなと思いつつベッドに横になり気づくと寝ていた。

「どうしたの?」と言う保健室の先生の声で

目を覚ました僕は今朝のことを先生に話した。

先生は少し考えた様な様子で

「別の教室で勉強してみる?」と聞いてくれた。

そこで僕は迷わず頷いた。


次の日から僕は別室に登校しそこで勉強した。

その部屋は先生と僕以外誰も居らず少し気まずさは残るがそれでも教室に比べると開放感に満ちていた。僕が数学に頭を悩ませていたら

「おはよう〜!先生!」と暗い茶色の髪の毛と目をしていてくりっとした丸い瞳に肌はまるで透き通るかのように白い男の子が入ってきた。その子は僕を見て大きい瞳を更に大きくして先生と僕を交互に見て満面の笑みを浮かべていた。

「この子は蓮君、君と同じ1年生だよ。」と先生が彼の事を紹介してくれ、「1年3組の蓮です!よろしくね!もしかして君も別室登校??やった!1人だから寂しかったんだよねー!」と笑顔で自己紹介してくれた。そこで「1年1組の奏って言います。よろしくお願いします。」と僕は自己紹介を簡潔に済ませた。

「うん!よろしくね!」と彼はとても嬉しそうに笑ってくれた。




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