*3-3-4*

 緊張の続く玉座の間。にやりと笑うアンジェリカの視線がマリアを射貫く。

 マリアに向けて“残念だ”と言い切ったアンジェリカは挑発気味に続ける。


「実に残念なことね。ここまで散々貴女とお話しておいて難だけれど、私のお話したい相手は貴女ではないのよ、マリア。お分かりかしら?

 当然、後ろにいるいけ好かない総大司教様でもなく、隣にいるお人形さんでもない。

 私の目的はそこにいるマークתと呼ばれる機構の人間達だけ。もちろん、例外としてイベリスはその中に含めてあげているのだけれど」

「俺達だけ?」ジョシュアが小声で言う。

 しかし、その声ははっきりとアンジェリカの元へ届いていたようであった。

「えぇ、貴方達だけ。端的に言いましょう。貴方達にだけ選択の機会をあげるわ」

「乗る必要のない話だと思うけれどね?」白けたという表情でマリアが言うが、アンジェリカが制止する。

「聞こえなかったの?私が話をしたいのは彼らだけよ。貴女は黙っていてちょうだい」

 語気を強めるアンジェリカにロザリアが問う。

「では、どうしてわたくしたちもここへ呼んだのでしょう?最初から彼らのみが目的であったというのなら、ここに彼らだけを呼び付ければ済む話ではありませんの?」

「船頭がたくさんいるのね。困った人たちだわ。でも良い質問だから先に答えてあげましょう。ここに国連とヴァチカンを一緒に招いたのは他でもない。貴女たちがこれまでひた隠しにしてきた真実を彼らに語る上で、その場にいてもらった方が都合が良いからよ」


 アンジェリカの言葉を聞いて、マリアの表情は険しくなった。

 強い敵意を示す視線がアンジェリカへと送られる。

「……そうよ、その目。ミュンスターで“私を殺そうとしたとき”にも見せた目。貴女がその瞳の奥に見ている“理想と掲げる景色”。

 つまり、これから貴女が実現しようとしている世界とやらが如何様なものかを彼らに教えた上で、今後の世界をどのようにするのかを彼らに選ばせてあげようというの。いわば人間代表といったところね」

「世界の行く末を彼らに選ばせるだって?君は神を嫌う側の者であったと記憶しているが、よもや自ら神であると公言して、その振る舞いを気取るつもりかい?」

「自らの手で全知全能の“神”を生み出そうという貴女ほど傲慢ではないつもりよ。ただ、現に第三次世界大戦の行く末は既にグラン・エトルアリアス共和国、延いては私の手に決定権が握られているも同然。その点においては、この場における絶対的存在が誰であるかを説明する必要はないわよね?」

 アンジェリカはマリアの言葉を肯定も否定もせず、ただ彼女がこれからしようとしていることを遠回しに表現しながら言うと、唐突にふっと立ち上がった。

 やがて紫色と黄金色の混ざりあう煙のような軌跡だけを残して姿を消したかと思えば、今度はマークתの面々が肩を並べて立つすぐ目の前に姿を現して言う。

「良い機会よ。特にフロリアン、貴方はよく聞くべきね。貴方たちの隣にいるこの女の理想、目的とはつまり、この世界を人間ではない者によって統治させようというもの」


 アンジェリカがマリアの理想が如何なるものかを語った瞬間の出来事だった。無数の黒い棘がアンジェリカの立つ場所目掛けて一斉に襲い掛かる。

 だが、棘がその場所へ達した時には既にアンジェリカは姿を消し去っており、次に彼女の声が聞こえたのは一行の真後ろからであった。

「あぁ、怖い怖い。こんな時に正体を曝け出すだなんて。マリアの横に立つアザミという女は人間の形をした悪魔。真に神なるものの一柱でありながら、人間の思想によって悪魔へと貶められた存在。人が人の手で作り上げる歴史に終止符を打たせ、人以外の者による統治を目指すマリアの思想に賛同を示すのは道理かもしれないわね」

 ジョシュアとルーカス、玲那斗とイベリスの視線がアザミへと向かう。

 ここに至るまでずっと口を閉ざしていたアザミが言った。

「わたくしのことをとやかく言うのは構いませんが、わたくしとマリーの間にある主従というものについて触れるのは止めた方がよろしいかと」

「さもなくば、今この場で私を殺す?なるほど神の力を持つ悪魔の言いそうなこと。絶対的な力を持つが故の驕りというものね。でも重ねて残念。ここがどこであるのかを忘れないでちょうだい。私が私の為に作らせた特別な空間、玉座の間。この場にある限り、私達は決して討たれることのない完璧な存在であり続けることが出来る」

 アンジェリカは視線をヴァチカンの2人に向けて付け加える。

「もちろん、総大司教様とお人形さんの不死殺しの力もここでは私達には通用しない。こういうの何ていうのだったかしら?まぁどうでも良いわ」

 そう言うと、アンジェリカは再び姿を消し去り、今度は玉座へと至る階段の手前で後ろ姿を現して続けた。

「踏まえた上でマークתの人間達に提案しましょう。〈私達側に付きなさい〉。そうすれば今、共和国と世界との間で形式的に結ばれている休戦協定を一時的なものではなく、一定期間以上保持することを約束するし、今後機構へは一切手出しをしないということも約束するわ」

「一定期間が過ぎた後、世界はどうなる?」玲那斗が言う。

「それは全国家の意思次第といったところね。私が思う通りに、言う通りに出来ないというのであれば全て……」

 アンジェリカは右手を持ち上げ、首を切る仕草をしてみせた後で指をぱちんっと弾く。

 すると一行の立つ場所からほど近い場所に立っていたアムブロシアーが悲鳴にも似た唸り声をあげたかと思うと、突如として身体がばらばらに引き裂かれ、霧のような煙となって蒸発霧散した。

 後に残ったのは地の底から響くような断末魔に似た呻き声だけである。

 一連の様子を見た玲那斗は言う。

「なるほど、であれば俺達の答えはひとつ。君達側に付くことは出来ない」


 本来、こうした発言は隊長であるジョシュアが言って然るべき言葉だ。

 しかし、リナリア公国の人間が中心となって起こしている事件という事情や、もはやマークתの中での意思は互いに確認し合うまでもなく統一されているといったことから玲那斗が代表して言った。

 すぐにジョシュアも賛同を示す。

「玲那斗と同じくだ。言うまでもない」

 ルーカスは静かに首を縦に振った。アンディーンの件がまだ尾を引いているらしく、言葉を発することはしない。

 小さな溜め息を吐きながらくるりと振り返り、呆れたようにアンジェリカは言う。

「そう言うと思ったわ。ここで素直にYESと言うなんて期待はしていなかったもの。与えた選択肢は〈YES〉か〈はい〉しかなかったのだけれど」

 だが、彼女は無邪気に笑いながら続ける。

「ただ、ひとつ勘違いをしているようだから訂正しておくわ。貴方達、私達グラン・エトルアリアス共和国の目的が“世界の破壊、破滅”ということから“地球そのものを壊す”という話に飛躍して考えているのではなくて?もし、そうであるならば大きな勘違いというもの」

 この言葉にマークתの一同は皆が揃って怪訝な表情を浮かべることとなった。

 それを見たアンジェリカは渋い表情をして言う。

「ほーらやっぱり。私達は“世界の破壊と破滅が望み”であるとは言ったけれど、地球そのものを壊そうだなんて言っていないの。もちろん、地球に住む全ての生命の滅亡が望みであるとも言っていない。あ、つまらない人間は滅びても良いと思うけれど」

 再びくるりと後ろを振り返り、玉座へと至る階段を自らの脚で上りながらアンジェリカは話し続けた。

「私が本当の意味で壊したいのは世界という仕組み。私達が裁き罰するのは人の重ねてきた歴史という罪。故に、地球そのものや世界国家の基盤という在り方まで全てが全てを亡きものにしてしまおうということではないのよ。結果として人類が滅亡するのであればそれは許容しましょうというだけの話」

 気品あるヒールの音を鳴らし、ゆらゆらと揺れるように階段を上るアンジェリカは上機嫌に言う。

「最初にこの国の大統領が言ったでしょう?“大国による理不尽な圧力に屈することなく、支配と隷属による歴史に終止符を打つために我々は戦う”のだと。アティリオの言った言葉は全て真実よ。

 真実であるからこそ世界は一丸となることが出来ない。国際連盟という統一機関があるにも関わらず、属していない国家はいわゆる“仲間外れ”という扱いを受けてしまう仕組みの在り方。

 その国連という組織そのものも、こと世界情勢の行く末を直接的に左右する安全保障分野の側面では強大な権力を持った常任理事国の言うことだけがまかり通るようなお飾りの存在。そうね、この辺りについてはせっかく組織の頭がこの場にいるのだから国連のお姫様に直接質問してみようかしら」

 再び玉座まで辿り着いた彼女を迎えるようにリカルドは深く礼をし首を垂れる。

 それを制止する仕草を見せつつ、アンジェリカは一同へと振り返ってから玉座へとちょこんと腰を下ろした。

「マリー。貴女はどう思うの?国連安全保障理事会における常任理事国という存在。彼ら特定国家にのみ与えられた〈拒否権〉という特権、或いは強権。これを行使することでありとあらゆる議論は空転し、それ以上前へ進むことがなくなり頓挫してしまう。

 権利を与えられた5か国の内、自分達にとって都合が悪いと判断した“たった1か国”の反対があればね。こんな仕組みがまかり通っているから、未だかつてただの一度たりとも安全保障理事会において世界の平和を担保する有効な議論は答えを見出せていない。

 にも関わらず、百年近い歴史を重ねて尚、この仕組みが変化の兆しを見せないことを不思議だと思わないのかしら?

 まったくもって“誰の安全保障”の為の組織なんだか。私には理解出来ないわ」

「まぁ否定はしない。しかし、だからこそ我々セクション6が存在する。機密保安局という全世界国家や統括総局を越える権限を持つ機関を新設させることで、間違った歴史を歩む可能性という芽を摘みここまで安定の歴史を歩んできた」

「本当に?直近では北の大国が起こした戦争についてろくな介入もできていなかったようだけれど。結局のところ、都合の良い悪いを判定して行動を起こすか起こさないかを決めるのも貴女達が決めてしまうこと。

 つまり、権力の上に権力が1極集中しただけに過ぎない組織が重なったところで、肝心なところでは役立たずの存在になることもあり得るし、或いは肝心なところで暴走を引き起こす元凶にもなりかねない。

 貴女達の存在は単純にそのことを証明したに過ぎない。今がまさにその時なのではなくて?」

「確かに君の指摘は一部正しい。全ての国がひとつにまとまることの難しさは私達の想像を遥かに超える難題だ。現に、君たちという全世界に対する共通の敵が現れているという状況の中ですらひとつにまとまることが出来ていない」

「であれば、仕組みそのものを見直すことが必要ということでしょう。ただ、言葉で言って変わるようなものでもないし、その可能性へ至る道は既に閉ざされている。

 だから変革の為の手助けを私達がしてあげようというの。歴史の歩みを止め、一度リセットする機会を全ての人に差し上げようというのよ」

 アンジェリカの言葉を聞いていたイベリスが、ここまで閉ざしていた口を開いて言う。

「アンジェリカ、他に道があるはずよ。こんな人々を傷付けるような真似をせずとも、調和と協調の道を人々は歩むことが出来る」

「具体的にどうやって?実際に貴女は誰も傷付かないような方法で調和と協調とやらの道を築くことが出来るのかしら?いえ、今より世界がもっとシンプルな仕組みであった遠い過去において、貴女はその理想に達することが出来たのかしら?」

「それは……」

「出来なかった。出来なかったから千年前に惨めに死んだのではなくて?この世に未練だけをたらたらと残して。みっともないにもほどがある。いわば死にぞこないである貴女の、王妃様の語る理想で変わる世界であったなら、今という時に至ってこのような状況であるはずがないじゃない」

「それでも、私は信じたいと思う。長い歴史の中で、人々は間違っていたことを間違いであったと認め、正しながらここまで歩んできた。これからだって同じように出来るわ。

 少なくとも、戦争の惨禍によって一度に数万、数十万人以上という犠牲を出さずとも。非常にゆっくりであっても、いつか必ず」

「その“いつか”というのはいつ訪れるのかしら。今を生きる人には何て言うの?貴方達の生きている時代では到底叶わぬ夢だから諦めろと?諦めろと言うの?そこまで豪語するのであれば、今この場で世界に対して貴女の思う理想を示して見せなさい。

 私達の戦争によって混沌へと堕ちた今であれば、重みのない貴女の言葉も誰かしらの心には響くかもしれないわよ?まぁ出来れば、の話だけれど」

 挑発を兼ねてアンジェリカは言い、イベリスはそこで言葉に詰まった。

「現実として、アメリカやロシアといった大国が共和国の持つ力に対抗できないと見るや否や、両国に対して反旗を翻す不届きな国家も出現している。或いは、すり寄る先を変えて保身を図る国もね?調和とやらの道のりは険しそうじゃない。こんな情勢の中で、“可能性”などという絵空事と綺麗事がまかり通るのか証明してみせて欲しいものだわ」


 アンジェリカはイベリスへ向けていた視線をマリアへと向け直して言う。

「ところでマリー。貴女は世界秩序の安定の為にセクション6がその役割を担っていると言ったけれど、貴女の言う世界とやらにこの国の、グラン・エトルアリアス共和国とこの国の民は含まれているのかしら?」

 マリアは何も言わず押し黙ったまま口を開こうとしない。

「アンヘリック・イーリオンへ来る道すがら、貴方達はこの国で生きる国民の生活を直接その目で見たはずよ。誰もが他の国の民と変わらぬ普通の生活をして、誰もがただ平穏に暮らしている。他の国となんら変わりないこの国の民たちは、果たして今の“世界”の一員として含まれているのかしらね」

 この問いに対してすら、マリアは答えることなく沈黙を貫いた。

「なるほど、沈黙が答えというわけ。であれば、私は私の為すべきことを為すまで。この国の総統という地位を預かる身である以上、この国で生きる人々の生活は守ってあげなくちゃね?

 これから押し寄せるかもしれない、怖い怖い軍人さんたちから可愛いこの国の民を守ってあげなくちゃ」


 アンジェリカは言い終わると薄ら笑いを浮かべながら口を閉じた。

 短い沈黙の後に、玲那斗がマリアへと言う。

「マリー、俺達はアンジェリカの側へ付くことはない。けれど、彼女が言った君の“理想”とする世界とやらについても聞いておきたい。それはどういう世界だ?」

 そこでマリアはやっと口を開き言った。

「ここで語るものでもない。私の理想の話よりも先に、今目の前にある脅威を何とかすべきだと考えるが」


 玲那斗が問い掛けて尚、自らの理想を口にしようとしないマリアを見てアンジェリカはほくそ笑んだ。

 口にしようとしないのではなく、この場で決して口に出すことが出来ない。

 全員が揃ったところでこの質問を投げかけることこそ、機構と国連の協力関係に亀裂を生じさせる最も効率的且つ簡単な方法であった。

 今後、仮に機構の彼らが自分達を敵であると見定めたままであろうと、機構と国連が今までと同じように蜜月の関係でいられるかというと大いなる疑問が生じることだろう。


 次にアンジェリカは視線をロザリアに移して言う。

「付け加えるならば、その理想とやらの中身を知っていながら、何の警告も発しない人間もどきがそこにもう1人いるわ。ある意味では機構に対する裏切りでもあることだし。ロザリア、貴女は“そちら側”に居て良い人物ではないと思ったのだけれど」

「確かに、わたくしは委細を承知しております。しかして、今は貴女の暴走を食い止める方が先決と判断しているまでのこと。後のことは後として、今は目の前の問題に目を向けるべきであると考えていますわ」

「マリアと同じことを言うのね。不可思議なこともあるものだわ。数年前まで、マリアと貴女は互いが互いして、どうやって互いを殺すのかを常に思考していたような間柄であったというのに。

 これも私という共通の敵の存在が為せる“奇跡”とでもいうのかしら。であるなら、その奇跡をもたらした私はきっと悪意を持った“神”とでも言うべきなのでしょうね。

 神にでもなったつもりか。ここ最近、貴女達からよく言われる言葉だけれど、それはつまり貴女達が私のことをそういう風に捉えているという逆説的証明と言い換えることが出来るのではないかしら。

 であるなら、実に愉快極まる。傑作だわ」


 そう言ってアンジェリカはケタケタと笑い出した。

 ロザリアとアシスタシアが主と定める“神”という存在について、自らを当てはめてみせるという挑発。

 だが、この場で彼女の挑発へ乗ることなど誰も出来はしない。無駄な言葉を返すということは、一歩間違えれば即座に命の終わりを意味するからである。

 アンジェリカの言葉を受け、ここまで結束していたかに見えた機構と国連、ヴァチカンの3者の間に言葉では言い表すことのできない疑念を持った空気が流れる。

 目指す目的は同じではあるが、おそらくは相容れぬ考えを抱いているもの同士という初手にして抱えていた問題。それがここにきて思わぬ形で露呈してしまった。


 一行の中でフロリアンは、先のアンジェリカの〈どうやって互いを殺すのかを常に思考していたような間柄であった〉という言葉に動揺を示してロザリアを見据えたまま硬直している。

 イベリスとルーカスは俯いたまま沈黙し、ジョシュアと玲那斗はやるせないという表情を浮かべてアンジェリカを見据える。

 マリアとロザリアはこの直後に何が起きるのかを見定めるように警戒を露にし、アザミとアシスタシアも己の主と行動を共にしていた。


 無垢な天使の笑い声が大聖堂を思わせる空間に響き渡る。

 アンジェリカが敢えて話の相手としたかった機構だけではなく、国連とヴァチカンも呼び寄せたのは3者の間にある協調という絆を破壊しにかかる為。

 悪辣で、冷酷な小さな天使の掌の上で踊らされる一行は、次に何をすべきか、何を言うべきか答えを見出せぬまま立ち尽くすしかない。


 そんな中、この場に招かれていながらこれまで姿を現していなかった最後の1人が玉座の間へと足を踏み入れるのであった。



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