* 1-2-6 *
“とあるデータベース”参照による情報開示
閲覧者:アンジェリカ・インファンタ・カリステファス
MDCCLXVI - File code:LON§ALL TYPE:Open
【国際連盟】
国家間平和共同体という組織の延長として1920年1月に発足し、西暦2030年において194か国が加盟する世界最大の国際機関。
世界平和と諸問題に対する国際協力を推進する目的で設立された。
スイス連邦ジュネーヴ州ジュネーヴに統括総局が置かれ、下記の5つの部門からなる。
和平推進部-セクション1・・・世界恒久和平の実現と安全保障を司る。
経済計画部-セクション2・・・世界経済の滞り無き安定運営を司る。
統治開発部-セクション3・・・発展途上、後進国の援助及び先進国との橋渡しを司る。
世界法廷部-セクション4・・・国際司法による国家間の司法紛争の解決を司る。
統括総局 -セクション5・・・各部門から立案された計画や意見を取りまとめる本部。
MDCCLXVI - File code:LON§6 TYPE:Classified
【国際連盟 機密保安局 -セクション6-】
機密保安局、通称 セクション6と呼ばれる国際連盟における秘匿部門である。国際連盟には本来5つの部門しか存在しないが、セクション6は他の全ての部門とは異なる役割を担う第6部門として存在を確立している。
その役割とは『世界に対する意思決定』と同部門主導による『世界秩序の維持』である。
通常、国際連盟における意思決定とは、各部門によって提示された案を統括総局が取りまとめ、国連総会の場において各国同意を得ることで初めて成立する。
しかし、機密保安局はそれらの工程の一切を無視することができ、単独で取りまとめた案を議会に提示し、形だけの承認を得るだけで『世界における意思決定』を成すことが可能である。
こうした『単独による意思決定権』の保持と、他セクションは元より、統括総局 -セクション5の意思決定をも単独で覆す権限、大国を含めた世界各国首脳に対する直接的な命令権まで有する、事実上の世界の頂点に君臨する特務機関であるといえよう。
別名『存在しない世界』とも呼ばれている。
同部門が置かれる建物も国際連盟本部と同様に、スイス連邦ジュネーヴ州ジュネーヴに存在している。
MDCCLXVI - File code:LON§6-01 TYPE:Classified
【マリア・オルティス・クリスティー】
出身:リナリア公国
誕生日:西暦1019年9月8日
身長:154cm
国際連盟 機密保安局 -セクション6を統べる局長。緩いウェーブのかかった金色のミディアムヘアと赤いアースアイを持つ美しい容姿の少女であり、常に黒のゴシックドレスを纏っている。
彼女はおよそ千年前に滅びを迎えたリナリア公国における七貴族の一家、オルティス家の一人娘である。
公国滅亡後に移り住んだ村では“滅んだ国の元貴族の生き残り”ということで邪険に扱われ、日常的に叩かれたり、殴る蹴るといった暴行を受けるなどの激しい迫害に遭った。
両親を亡くした後、近くの森を彷徨い死の直前まで追い詰められるという人生を歩んだが、死の直前に黒き森の主であった一柱の神、或いは悪魔である存在と出会い主従契約を交わすことで不老不死を得て命を繋いだ。
また、悪魔との契約は永遠の命をもたらしただけでなく、自らが潜在的に所持していた未来視の異能を引き出すことにも繋がった。
以後、千年に渡って当時の肉体と容姿を保ったまま生き続け、国際連盟の頂点に立つ存在として裏世界で暗躍し日々を過ごしている。
彼女を詳しく知る者は、美しい容姿と特異な未来視の力を持つことを由来として〈予言の花〉と呼んでいる。
不老不死という特性を除く彼女の持つ異能については下記のとおりである。
1.未来予知
広義に〈予言〉と呼ばれる力。ある人物や物体、環境が辿る未来の結末を明確に予知することが出来る。
特定の人物の死を予知して回避する方法や、逆に特定の人物が死に至るまでの道筋を予知することで〈その未来を現実のものにしてしまうことが可能〉である。
但し、未来の結末に至るまでには複数の枝分かれした分岐点が存在する為、特定の人物、或いは物体や環境がきちんと見通した未来の結末に辿り着く為には、分岐点に存在する〈転換点〉における選択を誤らないことが絶対の条件。
こうした特徴ゆえに、例えば〈自らの身に降りかかる危険を回避する -自身の行動に基づいてのみ変わる結末の事象全般への対処-〉ということは容易いが、大衆の行動全てが複雑に絡み合った結果として引き起こされる未来の結末を完全に見通すことは難しい。
但し、例えば天気のように誰の意思にも基づかず、あるがままの流れに沿って決まる事象を見通すことは容易である。
尚、未来視による予言の力は〈過去視〉の力を所持する者に対して使用することは叶わない。
2.預言
上記の予言とは〈定まっていない可能性〉を示すものであるのに対して、預言とは〈既に決定された未来〉を指し示す。
彼女は自らの意思とは関係なく、未来において確定的に起こる事象を自身の目で垣間見ることがある。
そうしたものは総じて〈悪い予兆〉や〈悲惨な未来〉であることが多く、確定的な預言である以上は回避する術もない。
回避できない以上、予め視通した未来が自身にとって悪いものであった場合、如何にして被害を最小限に留めるかを思案するなどといった程度の対策を行うしかない。
反対に、世界にとって悲惨な未来であったとしても自分にとって好都合と言える預言であったならば、それを如何に最大限に有効活用するかを思案することが出来る。
3.■■■■■■■
ERROR: Data corruption
Related words: Laplace
MDCCLXVI - File code:LON§6-02 TYPE:Classified
【Unknown】
個体名:アザミ
身長:計測不能(人間形態時は176cm~182cmの間で調整)
種別:神より悪魔へと至る者
現代社会における肩書として国際連盟 機密保安局 -セクション6 局長筆頭秘書官の肩書を持ちマリアに仕えている。
彼女の存在における真実とは、数万年の時を生き続ける神であり、人間によって悪魔へと貶められた者である。
長きに渡る歴史の中で、復讐の3女神エリーニュスや女神アナトを取り込んでいるとされるが真実は定かではない。
千年前に黒き森の中で生死の境を彷徨っていたマリアと出会う。魂喰いをし、彼女を亡き者にしようとするが、彼女の黄金色の魂の輝きに魅せられその命を助けた。
以後はマリアを主とする主従契約を結び、不老不死を与えた上で自ら従属する道を選んだ。千年の長きに渡って彼女の理想実現の為に忠実に仕えている。
普段は人型の容姿を形作り、美しい女性の姿をしている。契約に基づくものだと考えられるが、マリアの傍からは片時も離れようとしない。
全身を黒で統一した洋服のコーディネートを好み、常につばの広いキャペリンハットを被ると同時に、顔をベールで覆っている為、口元以外の素顔を視認することは一切できない。
アザミという名は真名ではなく、マリアとの契約後に彼女により与えられた名前である。文字通りアザミの花を示す名前だが、その意味は花言葉に準じ〈報復〉を示すとされる。
元々が神であるアザミの力は非常に強大であり、規模としてはリナリア公国出身人物が持つ異能という異能の全てを束ねてすら、それを軽く凌駕するものとみられる。
影より出でる黒棘や上空より注がれる黒い雷〈天の弓〉の他、イングランドに伝わる黒き精霊、魔犬の姿を持つバーゲストの使役、一定範囲内の空間そのものを現実世界から遮断して隔絶するなどの圧倒的な力を振るう。
自身の影を用いて別個体を創造し別行動を行わせたり、監視の目と呼ばれる影の目を遠隔地へ飛ばすことであらゆる場所の観察を行うことも可能であるとされる。
女神イシュタルと起源を同じとするアナトを取り込んでいるとされる理由のひとつに、彼女の使う〈天の弓〉の存在が挙げられている。
マリアにとって、国際連盟 機密保安局 -セクション6にとっての絶対の矛であり絶対の盾である。
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