最期の願
……サクラの
本当は、わかっておりました。だけど、信じたかった。最後の最期まで、信じていたかったのです。
いつか耳にした、輪廻転生というものが存在するのなら、来世は……桜の木に生まれたいです。
毎年、サクラの花が終わる頃に、厄が訪れるというのなら、未来永劫、二度と散り
そうすれば、誰も病で死なない。苦しめられない。大切な人を失うことも無い。私のように、顔も姿も見えぬ者に嫁ぐ、という娘も必要なくなる……… そうでしょう? そうなのでしょう?
―――
こんな闇の中ではなく、明るい陽の下で咲いて、精一杯、舞いたいのです。朽ちることなく、永久に。
でなければ、私は、何の為に、あなたに嫁いで
―――
朽ちぬ花嫁 伏水瑚和 @coyori_F
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます