第5話
見たことない天井だ。これがよくある知らない天井ってやつか。横を見ると、点滴が大量に俺の腕についていた。どうやら俺は生きてたみたいだ。あんだけ出血したから死んだと思ったんだが、それにしても俺はドンくらい寝込んでいたのだろう。
俺は近くにある携帯を見た。一日か思ったより寝込んでないな。するとドアががらがらと開いた。
「貴信くん来た、、起きてる!」
るんはその場を駆け出して、俺に涙目で抱きついた。
「貴信くんよかった。目覚めてくれて本当に」
「ただいま」
「お帰り!」
るんは最高の笑顔で俺を出迎えた。生きててよかったわ。あんな笑顔をみれるなんて。俺は顔を赤くしながら照れがらそう思った。
「いい雰囲気な所申し訳ないのですが、ひかる私がいるの忘れてませんの?」
するとるんはあっという顔になり俺から離れた。俺はあっと言いながら名残惜しそうな顔をした。
「ごめんね悠利ちゃん、ほら今なら悠利ちゃんが抱きついてもよけれないよ」
おい、悠利は出るとこで出るから抱きついたら俺の子供が反応するだろうが。すると悠利は涙声になり、
「貴信先輩べ、別にあなたがいなくても問題なかったですわ」
「ツンデレ乙」
「な、私は頑張って鈴鹿の事を勉強したのになんでそんな反応なんですの!」
「だって悠利、涙声でそんなこと言われても、ツンデレとしか言えないぞ」
「このキャラはやめますわ」
すると悠利は俺に抱きついてきた。推定Gかっぷの胸が俺の顔に当たる。柔らか。マシュマロみたいに柔らかい。男のロマンを感じる。俺はしばらくの間その胸を感じて幸せな気持ちになっていた。
「んであのヤクザ達は逮捕されて、余罪も調べられてるってことか」
「本当にありがとう貴信くんがいなかったら私今頃売られてたよ」
「GPSがついててよかったとこの時ほど思ったことはないな」
あの頃つけた俺を誉めてやりたいわ。それにしても余罪があるなら当分は出てこれないから安心だ。
「そうだね、後もう少しで看護婦さんが来るよ。さっき看護婦さん呼ぶボタンを押したから」
あ、そういえば起きてからすぐるんに会ったから押すの忘れてたわ。
するとバタバタと扉の外から聞こえきた。するとガッと開けてられると、看護婦さんが入ってきた。
「守山さん起きたんですね。どこか痛いところとかありませんか」
「強いて言うならお腹が少しズキンズキンするくらいですね」
刺されたときに比べれば大したことはないが。
「それならよかったです。もう少し救急車が来るの遅かったら死んでましたからね。気をつけてください」
俺にめっですよと看護婦さんは言った。俺はあざといと思いながらも可愛いと思ってしまった。それが顔に出ていたのか、悠利が足を踏んできた。
「おー焼きもちだねだね悠利ちゃん」
「違うだろ、出れてれしてるのが気持ち悪るかっだけだろう」
俺はあえて気づいてない振りをした。気づいてるように返すと恐らく悠利が告白してきて、俺が振りそれて気まずくなる可能性があるからだ。
「貴信くん相変わらす鈍感だね」
るんの鈍感ぷりも素晴らしいと思うが。俺がいくら可愛いと言っても悠利に言ってあげなよとずっと言われているからな。俺は好きな人しか可愛いとは言わない。
「私はそろそろ帰るね」
するとるんは悠利になにかを耳元てこしょこしょ言った。まぁたぶんアピールしなよとかそんな感じだろう。悠利は決意をした目でうなずいた。
するとるんは満足したのか鞄を持って病室を出た。ちなみに俺の病室は個室ではない。そんなにお金はないしな。
「ひかる帰りましたわね。貴信先輩に聞きたいことがありますわ」
「なんだ?」
「貴信先輩はひかるのことが好きてすわよね」
気づかれていたか、まぁあれだけアピールしてれば近くにいる悠利は気づくか。
「そうだぞ、それを聞いてどうするんだ?」
「私は諦めませんの。たとえ誰が好きだろうとですの」
これは告白か。いや好きだとは言ってない付き合ってとも言っていないから違うか。だがこれで俺の鈍感の振りは通用しないな。
「好きになるのは自由だ。それにたいしてはなにも言わないが、振り向くとは限らんぞ」
「振り向かせて見せますの。告白は勝率が上がってからにしますわ。あと横になってくださいまし」
俺座っているときついので横になった。すると悠利が急に頭を撫でた。俺はそれが気持ちよくうとうとした。て切ればこれをるんにやってもらいたいかるんはやらないだろう。やはり幼馴染みが後輩と俺をくっつけるのは間違っていると思いながら俺はそのまま寝た。
俺は幼馴染みが好きなのに幼馴染みは俺と後輩をくっつけようとする 作家目指すもの @Ronisei
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