時は少し遡り、、、


………何故、我が貴様ら四体を招集したか分かるか?


部屋の中央上部から響くような声が魔力を帯びながらそう説いた


それに魔将の一人が——「時が来たのですね?主人様」


そうだ、創造神イリスがおよそ一ヶ月ほど経ったのちこの世界の神を


「えっ!?それって!「静かにしなさい、神の御前よ」ごっごめんさない」


それは邪神。

そして四体の魔の大将、神に首をたれているこの世界の最凶的な存在


あぁ人神が奪われるのは我としても不都合、幸い器の完成は近い、その影響で短時間ならこのように「現世に権限する事が出来るッ」


「「「「流石ですッ主人様」」」」


「今この時をもって人神の強奪そして世界への宣戦布告を行うッ!」


魔力の乗った声は木霊し4体は絶大な歓喜に包まれていた。










突如現れた謎の存在はそれぞれ魔法を、腕を振るいふざけた威力の風圧を、そして神の恩寵を振り撒いた。


凄まじい轟音と共に一瞬にして崩壊した王都に春が到着するのはもう少しあとだった。


「なっ!なんだ!ッ!?国が燃えてる!何が起きてるんだ、、、とにかく行ってみるしかないか」


そして崩壊した城には瑠衣、瑠璃、雪、九十九、楓、光輝、などの十四名が集まった。

集まらなかった者は恐らく、もう………



「なん、だ?こんなのッ!誰だ!誰がこんな事を!——その問い掛けに応えるように闇が渦巻き王都上空に巨大な人の姿が映し出された。


それは金沢の姿で話し出す………




『やぁこんにちは諸君、今回これを引き起こしたのは他の誰でもない、この私だ』


見た目との差が激しくまた何も無いところに巨体が浮き出てきたことによるパニックで騒いでいる


『別に私はこの国を滅ぼしたいというわけじゃ無い、ただ一つそう私は早急な北条春つまり異世界転移による勇者の引き渡しを願う』


妙に響き渡るその声に、そして謎の金沢?とも言えない様な誰かからの要望が春を渡す事であり驚きを隠さないでいた


「どぉーいう事だよッなぁ!お前は何なんだよ!」

春、お前なにがどうなってんだよ、あの力といい全く………

早く戻って来い、悔しいけど今はお前が頼りなんだ



『勇者君、君の疑問も当然だだからこそ答えよう、彼は神だ、人神という本来なら産まれるべきでは無い存在、そして私はそれを撃ち我が糧にすべき存在だと確信している。

故に勇者諸君には是非私の元へ北条を連れてきてほしいのだ』


勇者が神、そして転移陣からしたらクラスメイトが神だという事で、、、


『だがましそれを拒むというのなら、神に反逆したとしてこの国を、いやこの場にいる君たち全員を少しずつ、


そしてそれが手をかざした瞬間突如無数の雷が振り注いだ。

神の威光を再現するかの如く激しく荒々しい力を象徴かの様な雷だった



「なっ春が、神?いやそれ以上だとしたら尚更お前みたいなやつに渡すわけにはいかないだろ!」

たとえそれがどんな犠牲を払うことになっても俺は親友を裏切るなんてしたくない!


『ひとりの犠牲か、数えるのも億劫になる程の屍を重ねるか、どちらを取るべきか言わずともわかるだろう?

それともあれかお前バカなのか?あ゛ぁ?テメェらの事なんてどーでもいいから早く北条連れて来いっつってんだよ!』


ついに本性を表したそれだったがただ苛ついたからと言わんばかりにさらに無数の雷を落とした


「あぁ分かった、よく分かったよ——『遂にその気になってくれたかな?』お前は言うまでもなくクズだが、それでもさっきので分かったわ、お前はこの世界にとっての害虫だ」



ドゴオ゛ォォ゛ォン———凄まじい衝突音と共に空気の壁を突き破り鬼の形相で殺気を放ちながら頭を握り潰そうと突き進んできた


余りにも大きな殺気のせいでただ無意識に逃げろ!と身体中の全細胞が泡立ち無意識的に避ける行動をとったお陰かその死神の鎌は宙を裂いただけに終わった


「瑠衣君ッ!」ちょっ瑠衣あんた大丈夫なの!」


「避けられた?ふぅ〜まあ良いですよ、じゃあ次で決めるので何か言い残したことがあれば聞きますよ?私一応神ですし」


「ハッよっぽど気に入らなかったか、害虫は?大事な人形が傷ついてるぞ?」


器の金沢の限界を超えた力を使ったせいで拒絶反応が起こったのか身体からひびが入っていた


「余計なお世話ですよッ!」


ガハァァ゛ッ!?


たった一瞬にすら満たない時間、動き出すのと同時に剣を腹に当て全力で守ろうとするとこで途轍もない衝撃に襲われまるでピンボールの様に地面を跳ね十数メートルほど吹き飛んだ。



「グッ、ウ゛ゥ痛ってぇが、口程にもねぇなぁおいお前ほんとうは雑——「黙れよ、ゴミ」


今度は守ることすら出来ず攻撃を直に喰らってしまった。






ポチャン——ハアッハアッハアッ


何発殴られただろうかもう意識は薄くなんなら今意識を保っている事自体が奇跡だと謳える程の傷


でも今ここで倒れるわけには行かない!まだ何も繋いでない!俺は誰にも何も出来てない!


何より信じてる、俺は親友お前を、あいつらを!

光輝はダメだけど雪なら!春の力を間近で見たあいつらなら今やるべき事が分かるはずだ!だからこそまだ倒れちゃいけないんだッ






「皆んな聞いて………






「まだッ「もういい加減諦めたら?この身体弱すぎでしょ、使えないなぁあいつら」

まだッ!」


「だからさぁっもう諦め——「「ホーリー(アイシクルランス!」」


見慣れた魔法、声たしかに届いていた

ここから、ここからが勇者vs邪神の己の全てを賭けた必死の時間稼ぎが始まる!





「大丈夫、じゃないよね、ホーリーライト!」


聖なる光が身体を包み込み傷を癒す


「あぁありがとう、それで分かったか?雪」

今からやるべき事、ならねばならぬ事を擦り合わせるために


「勿論、春が来るまで持ち堪えろって事でしょ?」

そんな事はしなくても良いらしい。

「上出来、他力本願問題の先送り、停滞別に良いさ、いつもこう言う事は俺のやる事だ」


来た!


「へぇまだそんな目出来るんだ、あんだけボコったのに、、、やっぱあれが邪魔してんのか、じゃあ準備運動代わりに遊んでやるよ」


「ジャッジメントシャインッ!」


そこらの魔物なら一瞬で死んでしまうほどの浄化の光

だがその相手は神——「仮にも私は神だよ?浄化は効かないよ?」


それでも圧倒的な光が出ていることには代わりなく——そりゃそうだろ?だから目眩し程度にしか使えねぇけどなぁッ!ウウィンドブラストッ(グラビィティ!「「ぶっ飛べッ!」」



お?


横向きの重力により指南性を持たせさらに重くすることで飛ぶ飛距離を増やすことで少しでも時間を稼ぐ





飛ばすことだけを考えたおかげもあり二百メートル程吹き飛んだ

だがそれで油断したのか三人が謎の闇に飲み込まれていった


「クソッ皆んな!止まったら呑まれるぞ!」


「みッ皆んな!北条君の反応がダンジョンの浅層からする!もう少しだよ!」


「じゃあ全力でやろう!聖光ノ衣装」

「私の領域創造は保険に取っとく!サポートは私と瑠璃でやるからあと少し!頑張るよ」


春がもうすぐそこまで来ている、助かる!終わる!勝てる!それぞれが希望を抱いたその瞬間にまたそれを嘲笑うかの様に圧倒的な力でねじ伏せていくそれが神である


、なぁ?もうそろそろ準備運動は終わりで良いよな?」


それは今まで以上の、いやそんなの比べ物にならない様な圧倒的力、魔力が溢れ実体化し魔力の禍々しい気配がその場を支配する


まるで見せつけるかの如く絶望を押し付けてくる勇者の努力を力を認めぬ、それはまさしくだった



「なぁッ!これで助かるかもッて!勝てる!生き延びた!大丈夫!そう思っただろう!だがそんなに現実は甘かァねぇんだよッ!」


嵐が吹いたと錯覚したそれほどの速度だったそれを認識すると同時に無数の腕が飛んだ



「は?——そう言う他無かった、鮮血が舞い散りその血で雨が降る

だがそれよりも何が起こったのか分からない、いや、分かりたくないと脳が、身体が理解を拒絶する


だってこんなのから



神が口を開く、それは聞いた事がある知ってる、だって何回も復唱してきたから

やめろ!やめてくれ!こんなのに勝てるわけないってのにそれでも、それでもまだ絶望させ足りないって言うのか?


「魔法ってのはな?こう言うものを言うんだぞ?雑魚どもが」


開くな!その口を!やめてくれ!あっあ゛ぁ使





燃えた?分からない、何もわからない、だって、あたり一面が焼け野原になっている、でも何故か俺たちは、生かされた



「なぁお前ら、俺は考えたんだどうやったらお前らがもっと絶望してくれるか」


もう十分だ、だからもう………


「その時にな、なかなか絶望しないお前らのその原動力は何かって考えた時に北条春の存在があった」


春?もうダメだ、もう来ないでほしい、逃げてくれこんなやついくら春でも


「だからさぁ俺、君たちの前で彼を殺そうと思うんだそれで力を奪ってまたさらに強くなってからお前らを殺してやることにした」


あぁ俺に力があればなぁ、、、もっと、こんなやつ一瞬で倒せる様な力が、もう失わない様な力がッ!

誰か、、、誰でも良い、俺に力を………それだけで、良い、んだ——「おっきたなよぉ北条春、待ちくたびれて玩具ゆうしゃに手ェ出しちまったまぁ全員死んでねぇから安心しろよ、コイツらの目の前でお前殺すことにしてんだ」


「、、、



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鬼人種転生の異世界生活 鬼の力は抗う為に  ナメコ2世 @lTolpdbqloTl

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