羽は堕ちる

郁葉 晴幸

第1話

「羽は堕ちる」

つきは輝く。

きみは笑う。

彩られてはまわる世界。

変わりない日々の中。

わたしはひとり。

遠くへ生きたいと翔ぶ。

ほしは瞬く。

きみは泣く。

荒れた地、血を眺めながら。

ぼくはひとり。

遠くへきたいと翔ぶ。

変わって居たのは。

どちらなのだろう。

翔ぶ。

翔ぶ。

遠くへ。

いきたいと願いながら。

翔ぶ。

あいたいと願いながら。

知らずの内に、羽が。

水時計が堕ちた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

羽は堕ちる 郁葉 晴幸 @haruyuki-ikuba

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ